2018年11月のベストママ
曲廣屋 kanehiro-ya

廣田 智子ママ

廣田智子さん(47)は、酒好きが高じて、実家の旧廣田金物店の事務所を改装し、居心地の良い店「曲廣屋kanehiroーya」を、今年の9月4日にオープン。ランチプレートと国内の厳選した酒、自家製酵母のパンを提供している。

金物店は、祖父の兄が約90年前に始めた建築道具を扱う店だった。廣田さんも事務員として働いていて、思い出が詰まった大事な場所。

店を始めるならここしかない!と事務所を改装し、店名も金物店を残したいと命名。

おしゃれなU字カウンター7席のこじんまりとした店内は、釘を量っていた年代物の秤が飾られていたり、吊り秤にハンガーがかけてあったり、硝子ブロックを木製のものさしで枠取りしてあったりと、かつての金物屋の風情を残している。

改装案は、大工さんのセンスに廣田さんの希望を組み合わせて生まれ、思い以上の出来栄えと喜ぶ。

開店2日後に胆振東部地震が発生。停電になりやむなく2日間の休業。それがかえって、初めて経験した開店という大きな門出の緊張を解きほぐし、気持ちを落ち着かせることができたという。

20歳の頃、上司にご馳走になった日本酒に惚れたのがきっかけで酒好きに。親からただの「呑ん兵衛」と言われるのが嫌で、日本酒のソムリエ「酒師」の資格を取得。発酵繋がりで、6年前から酵母を起こしてパン作りも始め、毎朝、手作りのパンを7種類ほど焼き販売している。

赤井川産の減農薬ゆめぴりかと自家製酵母パンが選べ、メインは肉か魚、そのほかに芋サラダ・野菜サラダ・スープがついているランチプレートを提供。10月9日からケーキセットも始め、午後のひと時をティータイムで過ごすも良し。

夜は、日本酒に合わせた「あてプレート6種盛り」と、その時々で変わるが、全国各地の選りすぐりの日本酒を提供。石川県の天狗舞・山廃純米ひやおろしや宮城県の勝山縁・特別純米ひやおろし等が並ぶ。

今後は、「あて(肴)によって、日本酒の楽しさを多くの人に知らせたい」と話し、「ゆっくり、のんびりしてください」とPRした。

店内には、伯母が編んだ籠バッグや指輪等のアクセサリー、従姉妹が作るアクセサリーや雑貨、几帳面な仕事をする母親の着物生地をリメイクした小物入れ等を展示販売するコーナーを設けている。

廣田さんも、子ども頃に始めた習い事で才能を開花させ、小樽書道市展委員も務める腕前の素敵な女性だ。

曲廣屋 kanehiro-ya

小樽市緑1-2-14

電話:080-6094-8761

営業時間:火~木11:00~18:00(ランチ~14:30)

:金~土11:00~17:00(ランチ~14:30)・17:30~22:00

定休日:日・月曜日