2003年9月のベストマスター
刺身の店 がつや しまざき
嶋崎 幸夫マスター
JR小樽駅に近い稲穂2丁目にある、コの字型のカウンターの小樽らしい居酒屋のマスター。
利尻生まれの小樽高島の浜育ち。手宮小、末広中、小樽工業の定時制に進む。高校時代は色々あってねと笑う。民間に就職して後、市職員採用試験を受け、市役所職員となる。港湾部の技術職員として、26年間。あの頃は、港湾荷役も本当に活気があったと、小樽港の賑わいを懐かしむ。
がしかし、公務員の何にもしなくても給料がもらえる親方日の丸と、上司との人間関係に嫌気が差して、26年間勤めた公務員から焼鳥屋へ180度の転身。
開店当初から人気店となったが、食べていかれれば良いと考えていたので、ちっとも儲からない店だったという。奥さんは、店に長年通って射止めた女性だが、「拾ってやったんだ。」
明るい奥さんと二人三脚で、北海道の肴を炭火で焼きながら、既に20年。10月に生まれる初孫を心待ちにする日々。
キロロにスキーで訪れる常陸宮御夫妻が、4年間も毎年来店してくれるのが自慢の種。一緒に写した写真を手に、この自慢話を語る口調はどこまでもやさしい。
頑固できかないオヤジが、目を細めて笑う顔のやさしさに、小樽ののんべえの常連たちが通うオアシスのマスター。