2005年10月のベストマスター
パンの店・妙見マルシェ

谷口 圭マスター

 「子供を育てるような感覚でパンを作っています」と、25歳という若さで、妙見市場(花園2)のパンの店・妙見マルシェの店主。

 生まれも育ちも小樽、奥沢出身のバリバリの樽っ子。 高卒後、札幌の専門学校ファッションドレスメーカーに通ったが、学校に行ってから3日目で、「ちょっと違うなぁ」と、自分の好きなことではないと悟ったという。「1年制の学校だったけれど、1年間は長く辛かった」と苦笑する。

 専門学校卒業後、北一硝子で2年間搬入のアルバイトして、学費を半分親に返したという。「北一でのアルバイトは本当に辛かった」

 その後、マイカルを歩いていたところ、洋菓子店・館でアルバイトを募集していたのが、現在のパン職人の道へと繋がることになった。

 1年間、館のベーカリー部門で、パンの成形(パン生地を丸くする)、仕込みの仕方、最後の窯を勉強し、仕事の段取りをほとんど覚えた。「完璧ではないけどね。今もパンを完璧になんて焼けませんけどね。最初は慣れなく大変だったけれど、やりがいはあって面白かった」と笑う。その後も2年間腕を磨いた。

 しかし、仕事がだんだん忙しくなり、大好きなサッカーをする時間が取れなくなったので、思い切って辞めた。小6から始めたサッカーを愛し、今でも社会人サッカーチームに参加し続けるほどの“サッカー狂”だ。辞めてから8ヶ月間、「毎日だらだらプータロー。今はニートって言うのかな?」

 しかし「このままでは食っていけない」と、妙見マルシェを見つけたという。「職探しは、自分の大好きな“パンづくり”しか考えられなかったので、とてもうれしかった。それに、やっぱり日曜日が休みで、サッカーの試合が出来ることがなにより良い」と、サッカーを第一に考える。チェリーブロッサムという社会人サッカーチームで、週3回練習して、毎週日曜は試合をしている。

 谷口圭マスターは、早朝6:30から15:00まで、21種類のパンを一人でひたすら作る。「黙々と作業することが好き。パンを極めるのには10年が必要。これからも修行して、たくさんのおいしいパンを作っていきたい」

 妙見マルシェは10:00から17:00までで、パンが無くなり次第閉店となる。

 パン職人を目指し、修行に励むイケメンパン職人。昭和55年2月生まれの25才。妙見市場の活性化に参加する日々を過ごす。

パンの店・妙見マルシェ

小樽市花園2-11-1
0134-34-0590