2005年3月のベストマスター
春玉ラーメンの店 春めん

菅原 廣良マスター

 朝里の国道5号線、北海道中央バス朝里車庫の並びにある中華ダイニング“春めん”のオーナーシェフ。

 赤平出身。高卒から中華料理道に専念。札幌グランドホテルや苫小牧市民会館、札幌の中華料理店を経て、函館ロイヤルホテルに12年。札幌東急インの中華料理長として20年という、中華一筋に35年の年季が入った料理人。

 料理の腕の確かさは、その作る料理の一品一品の味の良さに表われている。小樽が好きで、小樽に住宅を構えすでに23年経つ。「小樽は住みやすいが景気が悪くて大変。小樽は全く元気がない。昔は商人らしい人たちで活気があったが、今はその商人がいない」と嘆く。

 2003年11月に、朝里の新光1丁目の国道5号線沿いに、中華ダイニング“春めん”をオープン。すでに1年3ヵ月が経過した。

 マスターの作る料理は、大きなフカヒレの姿煮から、エビマヨネーズ炒め、エビチリ、春巻、小龍包、あんかけ焼きそば、カニチャ-ハン、ラーメンに至るまで、全ておすすめの一品だ。セットメニューなども豊富で、しかも値段が安く味が良い。

 春巻の皮は、全国でもここだけという技が集約されている。トウモロコシ粉と塩と強力粉だけで練り上げた粉を手に取って、1日400枚も直接焼く。この春巻の皮を使った“春玉ラーメン”(800円)も人気の一品。週替わりの定食も750円でお腹一杯になる。

 同年齢の奥さんと娘さんの3人で経営する、知らないと損をする、おすすめの中華ダイニング店のマスター。

 柔らかい語り口に、中華一筋に生きてきた料理人の心が見える。最近では、小樽名物のしゃこを使った“小樽シャコラーメン”も考案して出している。しゃことエビの殻を炒めて野菜やトマトペーストを加えて煮込んだソースの上にしゃこが3匹のっている。ここでしか食べられない味で、食べた人からは喜ばれるという。

 札幌のホテルの料理長の作る中華に、簡単に出会える小樽人は幸せというべきか。

春玉ラーメンの店 春めん

小樽市新光1-4-1
0134-52-1990