2007年10月のベストマスター
ほっかいどう海の学校

大塚 英治マスター

 小樽・札幌を中心に北海道内各地で、海の体験活動や普及活動、環境貢献活動などを実施する、ほっかいどう海の学校の事務局長を務める。「海に囲まれる島国日本で、海の豊かさを知ってもらいたい」と、海が大好きな子供たちと日々奮闘する。

 小樽出身の大塚さん(38)が、海の道へ進むことになったのは、塩谷海水浴場で行われていた日本泳法の水泳教室に通ったことが切っ掛け。最初は嫌々通っていたというが、小中高と続け、段位を得るまでに。

 桜陽高では3年間ボート部に在籍。春から秋まで、小樽港の有幌運河一周10kmを、ほぼ毎日漕いで遊び、海に触れた学生生活を楽しんだ。大学は東海大の海洋学科。スキューバダイビングに出会い、インストラクターとなった。現在は、海洋調査・海事工事、ダイビング事業部などを持つ、株式会社沿海調査エンジニアリングの海洋技術部長。

 「海で遊ぶというイメージは南の海が強い。しかし、沖縄などでは、水がぬるくてクラゲが多く、台風も多いため、危険なリスクもある。それに比べ、石狩湾・積丹の海は、透明度が高く、春先の海水は冷たいが、夏から秋にかけては泳げるし、波も低く、マイナスの要素が少ない。小樽の町は、すぐ近くに港・海水浴場・山がある。こんな良いロケーションがあることを、北海道の人に知ってもらいたい」と、昨年7月、“ほっかいどう海の学校”を設立した。

 昨年と今年の2年間で集中的に活動の場を増やした。小樽では、おたる水族館の協力で、バックヤードツアーのあとに、水族館隣接の海岸でスノーケリングで遊ぶ活動や、海岸周辺のゴミ拾いなどを行った。海で遊び、海を仕事場にしたかったという夢が実現した。

 今後は、各地域でリーダーを養成し、道内のネットワークを広げ、身近な海の遊び場を作ることを目標にしている。「海は、目の前に障害物が無く開放的。太陽の光でキラキラ光り、日々刻々と姿を変える。ロマンチックだと思う」と、真っ黒に日焼けした顔から、ニッコリと白い歯を覗かせる。海にも人にも優しい、海に生きる樽っ子。

ほっかいどう海の学校

事務局:株式会社沿海エンジニアリング内
011-621-1240