2007年6月のベストマスター
喫茶K2

清水 一彦マスター

 JR小樽駅前の中央通りを港方面に下り、旧手宮線を過ぎた一方通行道路を右に入った所にあるダッチコーヒーの店“喫茶K2”。店名は名峰K2にあやかったもので、登山が趣味のマスター。

 マスターは55才。小樽で生まれ育ち、手宮小・末広中・桜陽高を卒業し、市役所に35年勤務。高校3年間登山部で、赤岩や春香山など市内各地の山登りを経験し、社会人になってからも年間20回ほど登山を楽しむアウトドア派だ。

 20代の頃、10日間かけ男4人で日高山脈に。「男だけだからとか、一緒に登った人たちが嫌いとかではないが、ただ淡々と先の長い道を歩くのに疲れた。目標の中間まで着いた時に、やっと帰れると思った」と苦笑いしながら、辛かった経験を話す。

 40才過ぎから「勤め人で良いのかな、何か商売をやりたいな」と思い始めた。子供たちが成長し独立したことを機に、市役所を退職して、妻・和枝さんと喫茶店をオープン。

 自家製のパンを食べてもらいたいと、札幌の製菓専門学校に通ったが、通学に2時間かかり、体調を崩し心筋梗塞で入院。入院生活2週間の後、補習を受け卒業したが、自家製パンを作ることは諦めた。

 自家製のパンではないが、登山仲間の作る小樽・後志産のはちみつを使ったハニートースト300円がおすすめ。アカシア・トチノキ・シナノキなど、いずれか好みに合うはちみつを選べる。

 コーヒーはブレンドコーヒーのほか、ダッチコーヒーに力を入れる。時間をかけてゆっくり落とし、飲みやすくて香りが良いのが特徴。和枝さんが手作りで焼いたクッキーも一緒に楽しめる。

 
世界で2番目に高い山「K2」の店名には、「一彦と和枝」の“K”が2人という意味も込められている。内装に木材を使用した自然思考で、心休まるひと時を提供する。

喫茶K2

営業時間10:00~19:00(月曜・第3日曜日定休)
小樽市色内1-6-9
0134-23-1275