TSUNE KOBAYASHIマスター
プロカメラマンから喫茶店のマスターへと大変身した59歳。4人の子持ちで、銭函小のPTA会長。小学生からは“変わり者のオヤジ”と親しまれている。
札幌を拠点に30年以上プロカメラマンとして第一線で活躍。現在は、札幌のアクターズスクールで講師を務め、ダンスグループW-indsや女性バンドZONEなどに“格好良い撮られ方”のノウハウを教えた。
旭川出身。大卒後、東京のプロカメラマンの下に弟子入り。中学・高校と写真部に在籍し、趣味の延長でプロカメラマンを目指した。4年後、独立して六本木に事務所を設立するも、いきなり営業マンに。「自分の至らなさに飽きちゃった」と大きな壁が。
それから2年、また写真を撮りたいと、札幌に移り、心機一転、活動を再開。スーパーの衣料撮影の仕事で、妻・陽紅(ヨウコ)さんと知り合い、2年後結婚。2人とも「ビビビッと来たんですよ」と照れる。
小樽が持つ古い香りに惹かれて、今度は札幌から小樽に活動の拠点を移した。張碓川をまたぐ5号線沿いに、スタジオ&カフェ&ギャラリーを、6月1日にオープンしたばかり。
「食えない時代があったので、生きていくために色々な仕事をした」と、料理などの腕もなかなか。妻・陽紅さんのケーキも、マスターの入れたコーヒーとの相性はピッタリ。
撮影でアメリカ・ロスやニューヨーク、パリ、ロンドンを渡り、自分の主張を大事にすることを知った。昼間からラム酒入りコーヒーを片手に、「一度限りの人生なんだから、夢を持ち続けて楽しまなきゃ」
陽紅さんは、「13歳も離れて変わり者の主人と結婚するのは反対された。でも、今を生きる感じが楽しい。色々な人との出会いに感謝している」と、マスターを支える。
喫茶店「DING」(ディング)の意味は、フランス語の「RIBOULDINGEU」(どんちゃん騒ぎ)から。子供連れやお年寄り、恋人・友人同士など、色々な人が足を運べる賑やかな店にしたいという思いも込められている。今後は、ライブ開催や、写真スクールも始め、喫茶店でお客さんを待つだけでなく、色々なことで、このフロアを活用したいと意気込む“変わり者のオヤジ”マスター。