2009年3月のベストマスター
キャンドルライトカフェ&レストラン 小樽 Muse(みゅーず)

米澤 秀司マスター

 JR小樽駅から札幌方面に国道5号線沿いを歩いて5分。今年1月24日にオープンしたばかりの「キャンドルライトカフェ&レストラン 小樽 Muse(みゅーず)」のマスター(40)。

 鳥取県の出身。大学を卒業してから京都の印刷会社に就職。ラジオの文通コーナーで、アメリカのロックバンド“シカゴ”に興味のある人を募集したところ、40通もの手紙が届き、その中から選んで返信したのが、妻となる純さんの手紙だった。

 文通を2年続けたが、純さんのアメリカ留学を機に顔を合わせることもなく文通を止めた。6年後、転勤が決まり、引越しの準備をしていると、手紙の山が出てきた。懐かしさがこみ上げ、元気にしてるか気になり、純さんの両親が営む北海道洞爺湖のレストラン・ペンションへ電話した。

 東京で通訳の仕事をしていると聞き、早速、電話した。「文通していた時の懐かしい話で盛り上がり、そういえば会ったことないよね、会ってみようかということになった。ちょうど東京にいたので、新幹線で京都まで来てもらって、会ってみると、お互いに意気投合し、半年後に結婚した」

 京都で生活を始めたがお互いの休みが合わず、すれ違う日々が続いた。「嫁は、京都には知り合いもいなかったので、可哀相だなと思った。一緒に店を経営すれば、ずっと一緒にいられる」と、北海道に移り、妻の実家で料理修行を始めた。

 「結婚前に両親に挨拶するため、初めて北海道を訪れたが、最初の上陸地が小樽で、ノスタルジックな雰囲気に惹かれた。石造り倉庫を利用した北一ホールに入ったら、こんな素晴らしいところがあるのかと感動した。休みがあると小樽を訪ねた。祝津や市場、喫茶店どれも魅力的だった。いつか2人で店を開きたいと思っていたが、やる場所は小樽しかないと考えていた」と、2人の夢が、今年1月24日に実現した。

 義父の“料理の鉄人”から学んだ調理法が自慢。白身魚のアラでとったダシと熟成させたトマトソースにハーブ・スパイスを効かせてじっくり煮込んだブイヤベース風のスパゲティ「ペスカトーレ」(1,470円・税込)が、一番のおすすめだ。

 「お義父さんにも褒められたブイヤベース風のペスカトーレは、少し値段は高いが絶対満足してもらえる味。このほかにもおすすめの料理はたくさんある。地元産のものを使うようにしているので、安心して食べていただけると思う」

 心を落ち着かせるライトモスグリーンの店内のテーブルには、愛妻の手作りのキャンドルが灯る。

キャンドルライトカフェ&レストラン 小樽 Muse(みゅーず)

小樽市稲穂1-11-7
営業時間:11:00~20:00(19:00ラストオーダー)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日に振替)と第4土曜日
0134-31-6300

お店のHP