2009年9月のベストマスター
PUB AZABU
小山 健一マスター
嵐山通りのゴールデンスタービル2階のPUB「AZABU」を経営する。夜の世界に入って、今年で20年。
ヤンチャだったマスター(40)は、「親に迷惑をかけているのに、お金をかけてもらうのは申し訳ない」と、16歳の時に水産高校を退学し、一人、何のあてもなく埼玉県へ。3~4日野宿しながら、住み込みで働ける場所を探し、中華レストランに就職。
大胆な行動派だが、「東京だと大都会で怖かったし、心細いのもあって、隣の埼玉を選んだ」と、こんな一面も。
約4年間、みっちり中華料理の修業に精を出し、腕を磨いたが、「埼玉の水が合わなくて、ずっと小樽に帰ることばかり考えていた」。
20歳の時に小樽に戻り、すぐにバーでアルバイトを始めた。「キャバーンという、小樽で知らない人がいないくらいの有名店で、ちょうどバブルの時だったから、店の収入も今と比べて7~8倍もあった。仕事が終わったら、毎日飲み歩いていた」
8年前に独立し、「AZABU」をオープン。20年間花園繁華街で働いているためか、最近は、悩み事を相談しに来る女性も多く、女性客の相談所にもなっているという。
アジアンテイストの広々とした店内と、様々なバリエーションの料理が自慢で、幅広い世代のグループの宴会場所にも重宝されている。「ゆったりとしたスペースがあるので、時間制限のある飲み放題コースでも、みんなついつい時間を忘れて30分以上オーバーして飲んじゃうんだよね」と苦笑いする。
「50歳くらいで第一線から退き、飲食業界というジャンルの中で新しいことをやってみたい」と夢を語る。