2011年10月のベストマスター
小樽フードバー こもる

川口 大輔マスター

 昼間は屋根葺きの鈑金屋、夜は姿を変えたフードバーのマスターと、二足のわらじで頑張る3児の父。

 花園小、東山中、北照高を経て、北海道工業大学電気科に。大学時代に「ニトリ」で2年間バイトした時の経験が、すごく勉強になったという。

 家業は鈑金屋。中学から大学まで、ずっと父親の仕事を手伝っていたが、2年前に父親が他界して、屋根葺き鈑金屋になった。3年前は、仕事が減って大変だったが、今年は手が足りず、同業者に手伝ってもらう程の忙しさで、昼間の仕事に精を出す。

 20才の時に19才の彼女と出来ちゃって、学生結婚。27才で無尽ビルに2人で店を開いたが、結局、「逃げられちゃいました」。子供3人は、母親(65)にみてもらっていて、「母親には迷惑をかけている。忙しかった僕のせいで、休日に子供を何処かに連れて行ってやれなかったのは、責任を感じている。母親がいなかったら、子供は引き取れなかった」と話す。

 「小樽フードバー『こもる』を無尽ビルで5年、花園で2年間経営している。最初の店の内装が店名より先に出来上がったが、こもった感じだったので、『こもる』と名付けた。店を始めた7年前の花園町には、結構人が歩いていたが、今は、タクシーばかりで人がいない。その頃は、僕の仲間たちも小樽にいたが、結局、食うために小樽を離れていった。スナックなどでも飲んでいるのは、年上の人ばかりで、若い人がいない。前は、宴会が結構入っていたが、最近は、客の使う単価も減り、3年前と比べても売り上げが半減した」と嘆く。

 「しかし、小樽が好きで離れたくないので、これからもチャレンジしていきたい。店を立て直していくのが次のチャレンジ」と、何処までも前向きな熱心さが伝わってくる。

 花園公園通りの店の入口の扉からは、中が飲み処とは気付きにくいが、ドリンクラリーの時の女性客たちは、感じのいい店と気さくなマスターで、「ぜひまた来たい」と話していた。

 15・13・11才の腕白盛りの2男1女を抱えながら、昼も夜も働き続け、仕事に子育てに奔走する35才。男盛りの樽っ子マスター。

小樽フードバー こもる

小樽市花園3-8-18
TEL:0134-24-0002
営業時間:17:30~25:00
定休日:日曜日