2011年5月のベストマスター
すし徳 ※閉店

金澤 和洋マスター

 すし徳(花園1)の二代目大将(41)。

 父親の背中を見て育ち、小学校の卒業文集に、将来の夢は「すし屋」と書いていた。北照高校卒業後、すぐに札幌の寿司屋に住み込みで修業入り。他人の釜
の飯を食べて勉強し、仕事はもとより、仲間との交流から腕を磨いた。

 修業を終えて実家に戻り、父親の隣で寿司を握り始めた。しかし、40年間の父親の経験と、札幌で学んだ自分の技術の違いや、仕事一筋の父親と過ご
した時間が短かったことからの戸惑いによって、衝突ばかりだった。

 3年ほど経って、調理師会の付き合いで始めたゴルフが共通の趣味となり、それからは、すっかり親子の衝突はなくなった。そのうちに小樽が観光ブームになり、街は潤い、店も毎日宴会が入るなど大忙しとなった。

 2007(平成19)年8月に父親が亡くなり、母親と店を切り盛りすることになった。小樽の経済不況により、毎日入っていた宴会の数や来客数が減少。若い人に立ち寄ってもらえる店にと、800円で寿司かちらし寿司を食べられるランチを始めたり、食べ歩きイベントに参加するなど、積極的に取り組んでいる。

 「昔の小樽の街は本当に賑わっていた。中学生の時は、ニューギンで100円そばや150円カレーを食べた記憶がある。周りには、豆腐屋や八百屋・
魚屋が両端に並ぶ市場があって、学校帰りに寄り道した。これからは、若い人たちと一緒にイベントをやって街を活性化させたい」と語る。

すし徳 ※閉店

小樽市花園1-4-23
TEL:0134-22-3457
営業時間:11:00~20:30ラストオーダー
定休日:水曜日