2012年11月のベストマスター
和菓子処 小樽つくし牧田

牧田 浩司マスター

 創業38年和菓子処「小樽つくし牧田」を経営する牧田浩司社長(51歳)は、東京生まれの小樽育ち。小学校6年生の時に、父が北海道にないものと干菓子製造卸販売業を始めた。夏休み・冬休みに家業を手伝っていた。物づくりが大好きで、美術が得意。趣味は絵を描くこと。手先も器用で、家業を手伝い和菓子職人となる。5年前に父が亡くなり、社長に就任。

 干菓子、上生菓子、焼き菓子の3種類を、厳選した材料を使い、丁寧に仕上げて販売している。茶席に使用されることが多い干菓子、上生菓子は、季節を前取りし、茶のしきたりに沿った、伝統的な模様や形を守り、継承している。抹茶には上生菓子で、煎茶には干菓子が使われる。10月は、茶席ブームで多忙だったという。

 また、年中行事に合わせ、月見饅頭やべこ餅、桜餅、うぐいす餅なども製造販売している。

 より良いものを追求し、ライン、表現、形にこだわり、あんこの加減、練り具合の難しさに、日々挑戦しているという。干菓子は通信販売を行い、道内各地から注文を受けている。注文を受けてから製造しているので、作り立てものが手元に届く。9月からは、練り切りを使用した直径16cm・高さ4cmの和菓子ケーキ(税込3,000円)も販売しているが、店頭以外にも、電話やインターネットで注文を受け付けている。

 小樽職人の会にも所属し、修学旅行生の体験制作グループに参加したり、また、独自に、小・中学校で練り切りの制作体験会出前講座を行ったり、旅行代理店からの依頼にも応じている。2年前から、道新文化センターで、饅頭を含め8種類を制作する「口取り」制作体験を開催。人気の講座で、今年も申込みを募ったところ、すぐに満員となった。

 牧田社長は、「体験会では、形を作る楽しさを知り、子ども達の笑顔を見て良かったと思う。一番嬉しいのは、当店の和菓子を食べて『美味しい』と言われること。小樽を代表するお菓子ができたら良いと思う。干菓子・上生菓子をメインに伝統を守り、ずっと継承し、より洗練させた物を作り上げたい」と話した。

 店頭には、季節に合わせた綺麗な色の和菓子が並び、人々に至福のひと時を提供し、今日も次の干菓子のデザインの構想を練っている和菓子職人「つくし牧田」の牧田社長。

和菓子処 小樽つくし牧田

小樽市花園5-7-2
営業時間:9:00~17:00
定休日:日曜日・元旦
電話:0134-27-0813
FAX:0134-27-1310

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