2012年6月のベストマスター
華かぐら

藤田 和久マスター

 花園繁華街にある「華かぐら」の店主・藤田和久さん(49)は、小樽生まれの小樽育ち。

 父親が、現在の店舗場所でずっと飲食店を経営し、その背中を見て育つ。高校卒業後、札幌パークホテルへ就職。和食の修行が始まる。3年後に退職し、40歳まで、札幌・小樽の17店舗を回り料理経験を積んだ。「かに家」「小樽貴賓館」「天望閣」(現ホテルノイシュロス小樽)などで勤務し、和食料理長を務めた経験もある。

 札幌パルコの和食屋に勤務していた頃、妻の真貴子さんと出会い結婚。一男一女をもうける。平成17年2月に花園公園通り商店街に「旬菜」を開店し、旬の野菜と惣菜を中心とする店を経営した。その頃から真貴子さんも店を手伝ってくれるようになった。

 平成20年12月に、父親の飲食店の場所を広げ、姉妹店として「華かぐら」を開店する。隠れ家的ながら華があり、個室ではお客さんの華を出す、という意味を込めて店名を決めた。平成22年に「株式会社旬菜」を立ち上げ、代表取締役に就任した。現在は、「旬菜」を閉め、「華かぐら」1軒に全力を注いでいる。

 旬の物を出し、今の時期のおススメは、山菜や小樽産のうに、マガレ、いさきなど。地元客相手なので、小樽産だけでなく、本州の魚を提供すると意外に喜ばれるという。

 「エスカロップ」(豚カツにドミグラスソースかけたもの)や、「ジャグラチーズ焼き」、「八角から揚げ」が人気メニュー。秘伝のドミグラスソース作りは、現在も父親に協力してもらっている。冬の寒い季節は、真狩産のハーブ豚のしゃぶしゃぶが人気。予約は、2名から36名まで受付け、完全個室となっている。

 藤田さんは、「一見、固そうな店に見られがちだが、アットホームな雰囲気で居酒屋感覚で来てもらいたい。料理は常に進化しているという気持ちで、新しい物を追うためにも勉強し、知識を広げようと意識している」と話す。

 現在、小樽割烹調理師会支部長を務め、割烹業界のまとめ役となっている。料理に妥協を許さない割烹職人気質を見せながらも、笑顔の優しい、気さくな「華かぐら」のマスター。

華かぐら

小樽市花園3丁目2番9号
電話:0134-27-8596
FAX:0134-23-1955
営業時間:18:00~24:00
定休日:不定休