越後 諒治マスター
ウィンケルビレッジ受付裏の朝里川のほとりに位置し、自然と溶け込んだ木造作り建物「「Nether Land」(ネザーランド)代表の越後諒治さん(26)は、小樽生まれの小樽っ子。
子どもの頃は、活発な方ではなかったという。市立花園小学校、菁園中学校、潮陵高校、北海学園大学経営学部を卒業後、東京での就職に憧れたものの、研修期間中に、小樽の居酒屋の家業を手伝うことに。
いつかは独立したいと、2012年8月に、朝里の自然の中で食べられるスープカレーとハンバーガー店をオープンさせた。店名の「Nether Land」は、女子目線で考え、「ネザーランド・ドワーフ」という可愛いウサギの種類があり、そこから名付けた。
野菜ソムリエを活かして、野菜を多く取ってもらいたいとカレーのベースになるスープにも野菜をふんだんに溶け込ませ、味噌、醤油、みりん等の和の調味料を使い、優しい味に仕上げている。当店一番人気は「ネザーランドセット」。スープカレーとライス、ハンバーガーのセットにドリンク付きで1,200円だが、かなりのボリューム。スープカレーはとろみ系とさらさら系からチョイス。定番メニューに加え、辛さやトッピングもお好みで。
今一番力を入れていことは、当店自慢のカレーを自宅で食べてもらおうと、1杯からでも宅配をしている。札幌では定番となっているデリバリーを小樽でもと取り組み始めた。現在、新光町と望洋台を中心にしているが、いずれは市内全域に浸透させたいと言う。カレーは麺と違ってのびず、温め直しても美味しい。送料無料で土日も対応。容器代として30円プラスで、店内のカレーメニューを自宅へ配達。
オリジナルの特注で玄米粉を使用したバンズと、越後さんプロデュースの手捏ねハンバーグ120gの炭焼きハンバーガーは350円から。
昨年の潮まつりで売店を開いた時に大量仕入れした鶏の胸肉を、チキンカツにしてカレーにトッピングしてみると、意外と美味しく当店の人気メニュー「元祖チキンカレー」が生まれた。失敗は成功の基と感じた出来事だった。
今後の夢は、“小樽は寿司”と言われるように、“小樽のNether Land”と言われるようになりたい。いろいろな方面で批判されると思うが、非常識を常識にしたいという。
開店当初は、お客さんが来なくて落ち込んで日もあったが、接客が大事だと思い心がけた。スタッフ6名が明るく仲良く喜んで仕事ができるような環境を作り、数々の失敗や指導してくれる人々へも感謝する気持ちを忘れず、小樽のみんなへ自慢のカレーを届けようと奮闘する、「Nether Land」越後代表。