田中 彰一マスター
花園の公園通りにある老舗花屋「田中生花店」の代表取締役・田中彰一さん(45)は、三代目店主。
祖父の代から花屋を営み、父へと受け継がれ、現在、母と妻の協力のもと、店を切り盛りしている。
もちろん、小樽っ子で、学生の頃から店を手伝い、大学卒業後は、札幌へ就職し、6年間会社員を経験した。28歳の時、父に頼まれ、家業を継ぐことに。
彰一さんの仕事は、仕入れから花の管理・アレンジメント・接客・配達となんでもこなす。祝いの花束から葬儀の花輪など、花のことなら何でも、お客さんの要望に応えたいとしている。
昔からの花屋で、夜8:00まで営業し、市民や近隣のお年寄りに愛されている店。店内には、所狭しと様々な種類の花が並んでいる。毎日、花と過ごす彰一さんに、花の魅力を尋ねると、「花を通じて四季が分かり、花にも旬があり、それを仕入れ届けられること」と答える。
常に花の鮮度に気を配り、新鮮な花を回転良く、価格の変動にも影響されないように、組合で決まっている範囲内で、極力、良心的な価格に抑えるよう心がけている。
これから冬を迎え、寒さが辛い季節となるが、夏の暑い時期に、花の鮮度を保つためにエアコンを入れた店内にいるのも辛いそうだ。
元日と会議がある時だけ店を閉め、ほとんど年中無休の働き者。その中でも、子ども達の教育に関心を持ち、現在、小樽市立菁園中学校のPTA会長を務めている。子どもが小学校へ通う頃からPTA会長となり、なり手のない役員を何年も続け協力。来年3月で子どもが卒業となり、会長業も卒業できる予定。
今は時間がないが、以前には、釣りやバンドを趣味としていた。釣りは、夜が明けないうちに積丹へ、明け方の数分をねらい釣りを楽しむために、毎日のように通っていたこともあったそうだ。
昔からご贔屓のお年寄りが、最近、だんだんと減り、寂しさを感じるそうだ。今後については、「細く長く店を続け、地域の人との付き合いを大切にしたい。様々な場所へ顔を出し、人間関係を築き、ご縁があって商売に繋げられればと思う」と話した。
「ご相談いただければ、要望に応えられるよう力になりたい」とPRした。