2014年6月のベストマスター
いこいのBar 豊笑

豊田 英樹マスター

 JR小樽駅横の三角市場裏通りに「いこいのBar豊笑(とよしょう)」を、4月11日にオープンさせた、Bar長こと豊田英樹さん(38)は、小樽生まれの小樽育ち。

 子どもの頃は人見知りだったが、そう思われないように隠していたそうだ。高校を卒業後、ガソリンスタンドなどで仕事をしながら、家業の八百屋を手伝うようになった。

2008(平成20)年に店舗を南小樽から三角市場内へ移転。早朝に起き、市場への仕入れから販売まで店を切り盛りしてきた。

 8年前に他界した父親はビール好きで、父の夢で「いつか飲み屋を開きたい」と、母に話していたことをずっと覚えていた。また、八百屋だけでは厳しいこともあって、昨年の3月、バーを始めるなら、40歳前の今だと思い、準備を進めてきた。

 花園界隈ではなく、稲穂に開店を決めた理由のひとつは、小樽駅に一番近いバーになるからだそうだ。後輩にバーの経営者がいて、いろいろと教わった。苦労話を聞いたところ、“思いつかない”と言う。周りには温かい人ばかりで、恵まれおり感謝していると話す。

 店名の「豊笑」は、八百屋の「豊田商店」の“豊”と“商”を合わせ、みんなで笑って楽しめる店にしたいと、“商”を“笑”の文字に変え名づけた。

 店内の内装も自分でコーディネイト。照明は落とし気味で、天井や壁にはカラフルなタペストリーを飾り、カウンターの椅子は赤と黒で座り心地が良く、おしゃれ感満載。

 入口付近に、函館を拠点に活動する筆文字アーティスト・夢蔵さんがイメージする文字が、壁に大きく書かれインパクトがある。父親の写真も飾られ、友人らと一緒に懐かしむ。カラオケはなく、接客が好きな豊田さんのトークとお酒で楽しまてくれる店。

 健康的な笑顔が印象的な豊田さんは、夏は海、冬はスノーボードを楽しむ活発な青年。ここ数年は、忙しくてスポーツも休みがちだそうだ。早朝の八百屋の仕入れから昼間の販売。夜はバーで働く、超働き者。

 「まだ、開店して2ヶ月だが、今後、60歳、70歳まで続けたい。ちまたではよく“おもてなし”と言われるが、僕は、“おもいやり”を大事にしたいと思う。楽しみましょう」と、満面の笑顔でPRした。

いこいのBar 豊笑

小樽市稲穂3-10-16 小樽駅横 三角市場裏
営業時間:19:00~24:00
定休日:日・月曜日
電話:080-6063-1040
カウンター6席・テーブル12席