2014年8月のベストマスター
イタリア料理 バリロット(Barilotto)

對馬 武マスター

 今春から、屋台村レンガ横丁の村長に就任した、イタリア料理「バリロット(Barilotto)」のオーナー對馬武(とうまたける)さん(33)は、パスタ好きが高じてイタリアンシェフになった小樽っ子。

 本人いわく、「村長というより、校長先生や担任の先生から指示を受けて、仕事を行う学級委員長という感じです」。

 店名の“バリロット”は、イタリア語で小さな樽を意味し、小樽にちなんで對馬さんが付けた。

 子どもの頃は、小学校から高校まで野球部に所属し、現在も朝野球チームに参加する根っからの野球好き。

 カフェバーに勤務した頃、パスタやワインに興味を持ち、調理資格を取得し、市内のホテルに勤務。そこで、同僚でもあり、小学校からの同級生に朝野球チームに誘われ、そのチームの監督が伊勢鮨の社長だった。

 社長のもとで魚の見方やおろし方など魚全般についての指導を受け、コース料理の1品を提供できるチャンスをもらい、常連さんが多い伊勢鮨で修行したことは、毎回違う物を提供する勉強になったそうだ。

 伊勢鮨がレンガ横丁にも店を出し、度々訪れる機会があった。空き店舗があるのを知り、思い切って自分の店を構える決心をした。オープン前に、自分が気になっている札幌と函館の店へ研修を頼むと、快く受けてもらい、パスタの作り方など惜しげなく教えてくれたそうだ。

 現在は2名のアルバイトがいるが、最初は、仕入れから仕込み、接客までひとりで切り盛りしていた。その都度、友達の手伝いもあって、みんなに支えられながら、今年9月末で丸3年目を迎える。

 イタリア料理を選んだのは、「昔からパスタが好きで、イタリア料理は日本人に合うと思うし、なんといっても自分が好きだったから」。

 開店して、地元でお世話になったカフェやホテル・寿司店のお客さんが来店してくれたり、今までは、友達が集まる時も仕事で参加できなかったが、集まる場所をバリロットにしてくれたりと、仕事をしながらでもみんなに会えるのが嬉しい。また、野球チームの先輩に魚屋さんがいて、新鮮な食材を選んで配達してくれているなど、様々な人の繋がりに感謝している。

 開店当初は、ランチを提供していたが、仕込みが間に合わず、現在は月曜日と木曜日だけ。将来的には、20席くらいの店を持ち、気軽にパスタを食べられる店にしたいという。

 おすすめの1品は、エビのクリームソースのニョッキで、当店一番人気。北海道産の小麦粉を使いもちもち感がある。通常メニューは、パスタ8種と1品料理5?6品、本日のおすすめのカルパッチョや牛肉のロースなども用意している。

 トマトやとうもろこしはもちろん、北海道産の旬の食材を中心にした料理を提供し、地産地消を心掛けている。休日は、気になる店へ出かけ、自己研鑽も怠らない。温かな人柄の對馬オーナーが腕を振るうイタリアンを食べに出かけてみよう!

イタリア料理 バリロット(Barilotto)

小樽市稲穂1-4-14 屋台村レンガ横丁
営業時間:12:00~14:00(月・木)、18:00~24:00(L.O.23:30)
定休日:水曜日
客席:7席・フリースペースあり
電話番号:090-1385-7974