2015年10月のベストマスター
フランス料理 La Cheminee(ラ・シュミネ)

花形 信行マスター

 船見坂から、花園はしご通りの「花虎」跡に、今年5月移転しオープンしたフランス料理「La
Cheminee(ラ・シュミネ)」のオーナー兼調理長・花形信行さん(52)は、小樽出身で地元を愛する本格派フレンチシェフ。

 高校生の頃はバンドを組み、様々なイベントやライブハウスで演奏していたロック少年。高校卒業後、板前を目指して上京。東京新宿の京王プラザホテルに勤務しながら修行を積んだ。あまり興味がなかったフランス料理に人事の手違い(運命のいたずら?)で移行。辞めたいと思った日々もあったが、信念を貫き、東京と札幌の有名ホテルやフランス料理店を行き来し、10年の月日が流れた。

 東京のフランス料理店を男同志で訪れ、食事をしながら、前向きな会話や未来を語り合った時の食事やワインは、心を豊かにすると感じた。普段は短い食事時間でも、会話をしながらゆっくりと味わうことが大切だと痛感。その頃から、徐々にフランス料理は素晴しいと思い始めた。

 シェフ自身も和食や寿司が好きで、小樽はフレンチがなくても、寿司や鶏などの肉料理で人気を集める飲食店があり、他の町よりもフランス料理店を営むには難しい町であると感じていた。

 それでも、地元の人にフランス料理を楽しんもらいたい、いつか小樽で店を持ちたいと考えるようになった。

 10年前に、旧板谷邸内の海宝楼(東雲町)で洋食料理長を任された。2007年に5月に独立し、同じ場所で「ラ・シュミネ」をオープンさせた。「La
Cheminee(ラ・シュミネ)」とは、フランス語で暖炉を意味する。

 2010年5月に船見坂の入口近くの稲穂町に店を移し、2015年5月から現在の花園町で営業を続けている。地元をはじめ、道内外からリピートするお客さんに支えられているという。

 常に料理に全力を尽し、最高のおもてなしを心がけている花形シェフは、地元客には、普段、食卓に上らないような食材を使い、道外客には、北海道らしい食材を使うようにしているという。また、初めての人には、花形シェフの思いが詰まった、近海自慢の食材である“甘エビ”の前菜を出している。

 リピーターから、「以前提供された料理を、一緒に来店する人に食べさせたい」とリクエストされると、シェフとしては究極の喜びだそうだ。

 「小樽でも、色々な分野の料理が楽しめるよう食文化が育って、賑やかな花園銀座通りとなるよう、小樽っ子としても頑張らねば!」と抱負を語った。

 「居酒屋跡の店内には掘りコタツがあり、そこで寛ぎながらフランス料理を楽しんでもらいたい」とPRした。

フランス料理 La Cheminee(ラ・シュミネ)

小樽市花園1-11-17 はしご通りG5ビル2F(花虎跡)
電話:0134-33-1885
営業時間:ランチ11:30~14:30(L.O14:00)・ディナー18:00~23:00(L.O22:30)
定休日:不定休 なるべく予約を