2016年2月のベストマスター
有限会社藤丸 むとう呉服店

武藤 修マスター

 花園銀座商店街の老舗「むとう呉服店」の専務取締役・武藤修さん(41)は、着物が似合う三代目。

 社長の父と事務をこなす母と共に店を切り盛りし、物腰が柔らかく、イケメンな若旦那。小樽市商店街振興組合連合会青年部部長や昨年9月の小樽アニメパーティー実行委員長も務めた。

 子どもの頃から、家業の呉服屋を見て育ち、読書が好きなおとなしい子どもだった。その反面、自転車やスキーを楽しんだりスポーツも大好き。小樽潮陵高校を卒業後、札幌の大学へ進学。数々のアルバイトも経験した。

 大学卒業後、家業を継ぐという一大決心をし、お得意様や仕事の引き継ぎで、1年間はびっしり仕事漬けの生活だった。

 武藤さんの仕事は業務全般で、呉服屋という仕事の内容は特殊。反物は、購入されるとのりを落とすため、加工業者へ届ける。付け下げや訪問着などは柄を合わせたり、どの位置に柄を持ってくるか、着物をどう仕立てるか、裏地や付属品はどうするかなど、お客さんの要望などを考慮して、仕立て屋と打ち合わせを行う。

 今年でこの道19年目となり、祖父・父の代からのお客さんも多く、皆さんに支えられここまでこれたと感謝の気持ちを忘れない。

 「着物を着ると背筋がしゃんと伸び、日本人らしさ、男性は男らしく、女性は女らしい所作になるのが、着物の魅力」と語る。

 反物の販売はもちろんだが、帯や帯締め・帯揚げなどの和装小物のコーディネートも行う。また、祖母や母の着物を処分する時の相談も受けている。

 昔からのお客さんのタンスの着物を処分する相談を受け、当店から購入の200点以上を、じっくり時間をかけて1枚ずつ調べ、その中から10点以上を仕立て直して甦らせたエピソードも。

 最近は、呉服屋や加工屋などの着物関連業種が減っていることに不安を感じているが、これからも店を継続し、若い世代に着物を提供する使命があるという。

 仕事に打ち込む日々の中、休日には、野球やマラソンを楽しむそうだ。運河マラソンや札幌マラソンのハーフに出場しているスポーツマン。

 武藤さんは、「詩吟や琴などの和の伝統文化を大切にし、着物へも興味を持ってもらいたい。手軽に着れる浴衣もあり、女性のみならず男性の方にも着物を着てもらいたい。着物の良さを伝える力になれればと思う」と着物をPRした。

有限会社藤丸 むとう呉服店

小樽市花園1-10-1 花園銀座商店街
電話:0134-22-4488
FAX:0134-022-3366
営業時間:9:00~19:00
定休日:日曜日