2018年6月のベストマスター
ISO

木村 真次マスター

 111年の歴史ある旧磯野支店倉庫で、2016(平成28)年に閉店した海猫屋の店舗を利用し、2018(平成30)年1月11日にレストランとBAR「ISO」がグランドオープンした。

 支配人兼料理長の木村真次さん(38)は、小樽に生まれ育ち、20歳で料理の世界へ。小樽・札幌で修行を重ね、2008(平成20)年に沖縄へ移住し、8年半を過ごした。海猫屋だった建物を使った事業話を聞き、2017(平成29)年3月に帰郷。

 木村さんは改装工事から携わり、同倉庫の創業者・磯野進さんの「磯=ISO」から店名をつけた。

 食事スペースの1階は「シーラカンス」と名付け、110年以上の歴史ある倉庫が、今も変わらずあり続ける生きた化石シーラカンスのようでありたいと思いを込めた。

 当時のままのレンガの壁と、新たに札幌軟石を組み合わせた壁を作り、照明等で深海をイメージした。2階は食事と酒を楽しむBARに、3階は個室と多目的スペースに。

 倉庫だった当時は、1階に佐渡の味噌を、2階に昆布を保管していたことから、佐渡から味噌を取り寄せ、ドレッシングに使用したり、小樽市の木である白樺の薪を使って焼き上げる道産の熟成牛肉をメイン料理にと、時代と場所を意識したメニューを提供。

 魚介類は旬を意識して使用し、コマイの卵の醤油付けを使ったパスタは、地元の方は昔を懐かしみ、観光客は珍しい食材に驚き、これまで培った経験から、所々にこだわりを提供している。

美味しい物を作るためには妥協はせず、日々学び、終わりはないという。中札内の若鶏でコンソメスープを取り、デミグラスソースやアメリカンソースにも時間をかける。

「大変だけど、『美味しかったよ」』『また来るね』の言葉に疲れを忘れる」と話す木村さんから笑顔がこぼれた。
こだわりは料理に留まらず、コーヒーカップにも、緑玉織部の透明感ある青緑色の釉薬を特徴とする小樽焼を使用。10年以上前に窯を閉鎖しているため、貴重な小樽焼を骨董屋等から20客ほどかき集め、ほかにもシュガーポットやミルクピッチャーも探し集めた。

小樽焼世代のお客さんからは、懐かしいととても喜ばれている。�

 「海猫屋時代のように全国的に有名な店に、「ISO」はここだと言われるような店にしたい。そのためにも、一組一組誠心誠意をもっておもてなしをしたい。小樽の食材を中心に洋食の技法を使った新しいモダンな料理を用意している」とPRした。

 木村調理長の腕をふるった旬のウニを使った調理に、乞うご期待!

ISO

小樽市色内2-2-14
1階 シーラカンス 
ランチ11:30~15:00(L.o.14:00)・ディナー17:30~22:00(L.o.21:00 )
2階 BAR
17:30~26:00(L.o.25:00)
電話:0134-31-1888
FAX :0134-31-1889

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