”辻褄合わせ”の赤字カラ予算を可決!与党はダンマリ黙認!


gikai1.jpg 第1回臨時会を開催中の小樽市議会は、30日(月)13:00から本会議を開き、市長提案のカラ財源により赤字予算の辻褄合わせを行うため、平成17年度一般会計補正予算の歳入歳出に12億1,700万円を追加する議案等を、与党の賛成多数で原案どおり可決した。
 これは、平成16年度一般会計の決算見込額で12億1,700万円の収支不足額が生じるため、平成17年度の諸収入をカラ財源として繰上充用し、歳入歳出の均衡を図るための会計帳簿上の辻褄合わせだ。この結果、平成17年度一般会計の財政規模は、645億1,491万7,000円となった。
 12億1,700万円の収支不足による赤字決算は、昭和52年度決算以来27年ぶりで、この問題に対する市議会本会議での徹底した審議が望まれるところだった。しかし、共産党を除きオール与党体制の市議会は、与党の自由民主党(13)・公明党(5)・平成会(5)・民主市民連合(4)の27議員は、議場でダンマリを決め込み、誰一人として質疑・討論に立たなかった。
gikai2.jpg 反対の質疑・討論に立った共産党(5)は、予算特別委員会を設置する動議を出して慎重審議を求めたが、記名投票の結果、反対多数で否決され設置は見送られた。「27年ぶりの繰上充用で特別委を設置せず、カラ財源の詳しい審議を事実上封じたのは、自民・公明のこれまでの責任を問われるのが嫌だったのではないか。本会議でも質問しない他会派は、市民の要望に反し、議会の自殺行為をしたと言っても仕方がない。審議もしない議員なら、定数を削減し報酬を引下げた方が良いと言う市民の声が出るのは当然だ。議員が審議もしないで、報酬引下げ・定数削減をを言う資格はないのではないか」(北野議員)と強く批判した。
 ちなみに、共産党は、議員報酬引下げ・定数削減では反対の立場を明らかにしており、報酬引下げでは、自民・公明・共産の3会派が反対、定数削減では自民・共産の2会派が反対し、自民・共産の敵対する陣営が、報酬引下げ・定数削減では、珍しい自共・共同戦線をとる格好となっており、市民にはわかりづらい構図となっている。
 30日の本会議では、平成17年度小樽市一般会計補正予算、平成17年度小樽市老人保健事業特別会計補正予算、小樽市国民健康保険条例の一部を改正する条例案の3議案が一括採決され、反対の共産党を除く賛成多数で、可決された。

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