年末の市役所に“激震”!市職員が市税を横領・着服! 


 今年も残りわずか、年末の慌しさを増す中、12月28日(水)、小樽市役所財政部納税課職員による市税の横領・着服が判明。折からの吹雪吹き付ける市役所庁舎に激震が走った。
 市は、12月28日(水)11:00から、鈴木忠昭助役・山田厚総務部長・磯谷揚一財政部長らが緊急記者会見を開き、詳細を発表した。
 これによると、2003(平成15)年6月から納税課に配属され、市税の収納事務を行っていた男性職員(43)が、市民から集金した固定資産税・都市計画税を、市へ虚偽の報告を行って、差額2万円をポケットに入れネコババした、公金の横領・着服があったという。
 着服が判明したのは、同職員が自分の担当する地域が配置換えとなり、別の職員がこれまでの納付状況と照合したところ、市への納付額と市民の納税額が一致せず、調べたところ2004(平成16)年10月19日と2005(平成17)年4月5日に市民から集金した差額2万円を着服した。12月27日(火)現在の市の調査では、2004(平成16)年9月から2005(平成17)年12月までの19名分34件で21万500円の不正が判明した。
 今回の市税着服は、プロの税務職員によるもので、しかも、厳しい経済状況の中、市税(固定資産税・都市計画税・市民税)を滞納している市民が、毎月分割で計画納税として納付した金をネコババしただけに、極めて重いものがある。
 このため、市では、同職員が12月21日(水)に「風邪で休む」との電話連絡以降、行方不明となっていることで、市役所を無断欠勤し、これまでの調査で公金横領・着服の事実も確認出来たことから、28日付けで同職員を懲戒免職処分とし、同職員を刑事告訴すると発表した。
 市では「このような不祥事を起こしてしまったことで、これまで不断の努力によって培ってきた市民と市政との信頼関係を著しく損なう結果を招き、責任を痛感しており、今後は、職員一丸となって、失われた信頼の回復に誠心誠意、取り組んでまいります。重ねて市民の皆様に心から深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
 やむをえず市税を滞納している市民が、やっとのことで分割納入した市税のネコババだけに、2年連続赤字予算の中、年末に17億円の冬のボーナスを支給したばかりの出来事だけに、横領・着服金額の多寡に関わらず、今後、市民からは小樽市役所には一層厳しい目が注がれることになろう。