大きく育て、イトウの稚魚!小樽海洋少年団の飼育体験!


itou3.jpg 幻の魚イトウの約1cmの稚魚200尾が、小さな水槽で泳いでいる。周りを囲んだ子供たちの目がキラキラと輝く。北大から贈られた釧路湿原で獲れた親の血を引く純粋なイトウの稚魚。飼育体験に来た海洋少年団の子供たちから歓声が上がった。
 200尾のイトウの稚魚の水槽が置かれた小樽海洋少年団事務局(港町6)で、6月11日(日)13:00から、海洋訓練を終えた団員18人が参加して、イトウの飼育体験が行われた。
 この日は、「北海道大学北方生物圏フィールド科学センター七飯淡水実験所」から寄贈された純粋な釧路湿原4代目の親魚からふ化したイトウの稚魚200尾と、初めての顔合わせ。同少年団の18人の子供たちが、海洋訓練のあとに同事務局に集まった。子供たちは、小さな水槽に入った約1cmの稚魚200尾を見て、「うわ~小さい」、「いっぱいいるよ」と、顔を水槽に近づけ感激していた。
 同少年団は、これから約1年間、このイトウの稚魚を飼育するため、6人の飼育係りを決めた。小学6年生の太田佑樹くん(11)を飼育班長として、佐藤拓実くん(10)・牧祥巨くん(10)・釜石誠也くん(9)・田中亮圭くん(10)・長谷川勇斗くん(8)が、月2、3回の海洋訓練の後に責任を持って飼育することになった。
 飼育内容は主に給餌と水質管理。太田飼育班長は、「ふ化しなかったのは残念だったけれど、イトウが贈られたのでうれしい。みんなで協力して長生きさせていきたい」。班員たちも「餌をあげるのが楽しみ。1年間がんばる」と意気込んでいる。
 班員の田中亮圭くんのお母さんは、「海洋少年団では、ボートのこぎ方やこのイトウの飼育体験など、他では出来ない貴重な体験をさせてくれる」と話していた。平野井事務局長は、「1年間ちゃんと飼育したら、15cmくらいにはなる。来年みんなで成長した稚魚を釧路川に返してやりたい」と、ニッコリ笑っていた。
 幻の魚イトウの稚魚200尾は、小樽の海洋少年団の暖かい協力で飼育されることになった。関係者は、無事大きく育て、故郷の釧路川に返す日を楽しみに子供たちと1年間の飼育体験を続けていく。

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