悪化する市の病院会計!資金収支計画が半年で頓挫!


小樽市病院事業が抱えている44億円の累積赤字を5ヵ年で解消を目指す市の資金収支計画が、初年度に入ったばかりの半年で、すでに破綻し、お手上げ状態に陥っていることが分かった。
 市は、小樽病院と第2病院を統合し、築港地区に156億円の新病院建設を推し進めている。このための起債許可を求めるために、現在、道と協議中だ。しかし、起債許可のために、国・道から求められて作成した、44億円の累積赤字を、2007(平成19)年度から5ヵ年で解消する資金収支計画が、初年度のわずか6ヵ月の実績で、すでに今年度目標額を大幅に下回り、早くも初年度の計画達成は不可能となり、新たな資金計画の策定作業が必要となる異常事態となっている。
 市は、国・道から病院事業の44億円の赤字解消を、5ヵ年で達成することを求められ、2007(平成19)年度から2011(平成23)年度までで、この巨額赤字を解消する資金収支計画を提出し、病院経営に「死に物狂いで」取り組んでいた。
 しかし、このほど明らかになった2007(平成19)年度の入院・外来の医業収益で、4月から9月の半期で、約3億5,000万も下回ることが明らかになった。入院・外来の患者数も、半期で前年比22,073人も減少し、収益が一向に改善していない惨状があらわとなった。
 市は、今年度、入院収益と外来収益で、89億1,500万円を予定しているが、4月から9月の半期では、41億900万円しか上がっておらず、単純計算で、年間では82億1,900万円となり、当初予定よりも、約7億円も減収となり、目標達成は、到底不可能で、市の資金収支計画が、机上の空論で、初年度の半年で、早くも画餅に帰することになった。
 これは、新病院建設の起債協議でも、大きな障害となることになり、市は、改めて資金収支計画を練り直し、再提出することを迫られることになった。
 「今年度は予定の収入が減っているので、計画達成は難しい。今の状況で、不良債務の解消は非常に厳しい。来年度以降の不良債務の解消について、起債も今年度の収益で判断されるため、道と継続協議中だ。収支計画で示した平成23年度までに、不良債務がゼロになれば良い」(病院事務局)としているが、5年で44億円の赤字解消を目指し、半年でお手上げとなったものが、残りの4年間で解消出来ないことは、火を見るよりも明らかだ。
 市が今後、新たに再度作る資金収支計画も、またも机上の空論のまま絵に描いた餅に終わる公算が大きい。この意味で、山田勝麿市長が進める新病院建設が大きな岐路に立たされることになった。新病院建設は、山田市長の3期にわたる市政の最重要公約だが、今後の推移如何では、任期中に実現の見通しが難しいだけでなく、建設計画の大幅な手直し、方向転換を迫られることになりそうだ。
 病院会計の目標達成が、不可能なことから、一般会計からの繰入が増えれば、それだけ一般会計の赤字幅が大きくなるだけだ。不良債務を抱える放蕩息子の病院会計が、四苦八苦の貧乏親会計をも潰す可能性が一段と大きくなっている。このままでは、病院会計と一般会計が共倒れになるため、市は、今後、抜本的な歳出削減を迫られることになり、人件費の削減が大きな課題となろう。
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平成19年度小樽市病院事業 入院収益・外来収益