女性職員が寄付金を着服 社会福祉協議会


bokin3.jpg 社会福祉法人小樽市社会福祉協議会(富岡1・高田義人会長)は、4月27日(月)、事務局の女性係長職員(49)が、2008(平成20)年度分の寄付金・事務費約400万円を着服したため、25日(土)付で懲戒解雇したと発表した。
 同協議会は、地域福祉活動やボランティア・市民活動に対する支援、共同募金会(北海道共同募金会小樽市支会)の業務を行っている。募金は、赤い羽根共同募金と歳末たすけあい運動の2つ。小樽市支会は、学校や町内会などから募金を集め、毎月、北海道共同募金会に振り込む。
bokin1.jpg この女性職員は、一人で通帳・印鑑の保管・管理を行っており、毎月の振込み時に寄付金を着服した。金額は、計340万円に上った。北海道共同募金会への振込期限の3月31日(火)、職員は、札幌の道共同募金会へ出向き、着服した事実を明らかにした。
 着服した寄付金340万円は、道募金会小樽支会の北村会長が、一時、立替て道募金会に支払ったが、4月6日には、本人が全額を弁済した。
 着服事実判明後の内部調査の結果、この寄付金約340万円のほか、2008(平成20)年度分の事務費約60万円を着服し、2007(平成19)年度以前の事務費会計でも不明な点があることが分かった。女性職員は、2004(平成16)年度以降から事務費を着服していたことを認めている。着服は、借金返済のためという。
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 同協議会では、「支払うべきでない時や入ってくるべきでない時にお金の移動があるなど、不明な点がある。現在、被害額の確定は出来ていない。着服が市民や企業などからの浄財であること、また長年にわたり、且つ多額に及んでいること、さらには過去の事務費で一部証憑類が不明になっており、内部での全容解明には限界があることから、4月27日に理事会に報告し、警察へ状況報告に行ってきた。告訴するかはまだ分からない」としている。
 今後の再発防止のため、通帳・印鑑の保管・管理者をすでに分離し、毎月の内部チェック、会計監査を年一回から複数回へ変更などを実施することにしている。
 社会福祉法人小樽市社会福祉協議会