病院の不良債務に4億円 一般会計から繰入


 小樽市は、下水道事業からの借金3億円、次年度からのカラ財源8,838万円、たばこ税5,000万円を財源に、多額の資金不足を抱える市立病院のために、さらに4億円繰入れることを発表した。
 山田市長は、2009(平成21)年度から2013(平成25)年度までの5年間で、新谷市政から引き継いだ44億円の不良債務や自ら導入した特例債、退職手当債などを含む地方財政法上の資金不足額を解消することにしていたが、医業収入の落ち込みで、計画通りに減らすことが困難になった。
 このため、企業会計や基金からの借金で、見かけ上だが、一般会計の累積赤字が減少していることを理由に、不良債務解消のための繰入れを追加することを決めた。2010(平成22)年度には19億8,000万円の繰入れを予定していたが、さらに4億円。2011(平成23)年度の13億1,300万円にさらに1億円を追加する予定だ。
 22年度分に追加する4億円は、下水道事業からの借金3億円、次年度からのカラ財源8,838万円、たばこ税5,000万円を財源にしており、さらなる借金の積み重ねでしかない。この予算案を6月3日(木)開会の市議会第2回定例会に計上することにしている。
 新病院建設のためには国からの起債(借金)が必要で、このためには、2013(平成25)年度までに資金不足額(平成18年度当時・44億9,600万円)をゼロにしなければならないが、この条件をクリアするには、ハードルはまだまだ高い。
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