「新築物件」が「中古物件」に 駅前タワーマンション


premist.jpg JR小樽駅前に建つタワーマンション「プレミスト小樽ステーションタワー」(稲穂3・117戸)が昨年6月に完成したが、一年経ってもまだ17戸が売れ残り、「新築物件」から「中古物件」となってしまった。マンション正面には、「モデルルーム公開中」の大きな垂れ幕が掲げられ、苦しいマンション販売状況を如実に示している。
 同マンションは、ホテル棟と並ぶツインタワービル「サンビルスクエア」として、小樽駅前第3ビル周辺地区市街地再開発事業組合によって総事業費65億円で建築された。マンション棟は市内で一番高い17階建で、大和ハウス工業株式会社が販売している。
 鉄筋コンクリート造地下1階地上17階建。敷地面積3,560.32平米。全117戸。6月25日現在の販売価格は、2,450万円(1戸)~7,500万円(1戸)。最多販売価格帯は、3,000万円台(2戸)、3,4000万円台(2戸)。
 昨年6月の完成時には、新築物件の売れ残りは23戸だったが、契約のキャンセルがあり、年越し前の12月には、26戸に増えていた。「JR小樽駅から徒歩1分。小樽最高峰タワーマンション」がウリだが、リーマンショックに端を発した経済不況の影響などが重なり、新築から一年経っても販売面で苦戦を強いられている。関連記事
 不動産業者によると、マンションは新築してから一年が経過すると、未入居であっても、「新築物件」から「中古物件」になるという。このため、売れ残った物件17戸は「中古物件」となってしまった。
 また、2008(平成20)年に民事再生手続の申立を行った「ダイア建設株式会社」の「ダイアパレス花園公園通」(花園2・35戸)は、昨年9月に18戸の売れ残りだったが、6月には6戸となった。現在は、売主がリベレステ株式会社に変更となり、売れ残り物件の価格を変えて販売している。関連記事
 不況の影響による全国的なマンション販売の低下が、小樽の街にも押し寄せている。