世界初 「キタサンショウウオ」の人工繁殖成功 おたる水族館

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 おたる水族館(祝津3)は、10月28日(木)、日本版レッドリスト準絶滅危惧種に指定されている「キタサンショウウオ」の人工繁殖に成功したと発表した。
 キタサンショウウオ(Salamandrella keyserlingii)」は、日本では、釧路湿原にのみ生息する種で、海外ではロシア・モンゴルにも生息する。同館によると、「昔北海道とユーラシア大陸とが陸続きであった証明とされたサンショウウオ」という。 釧路市では特別天然記念物に指定されている。
 同館では、釧路町教育委員会の協力を得て、1997(平成9)年から、生体解明の研究、保護、展示を行っている。国内で飼育している水族館は、同館だけ。
 これまで産卵はするものの授精に至らなかった。昨年は、2個体がふ化したものの、3日目で死んでしまった。今回、人工的に水温や気温を調整するのではなく、釧路湿原の自然に近づけ、しっかりと冬眠することが出来る飼育環境を作ったところ、4月9日の産卵後、5月2日にふ化し、6月から8月にかけ9個体の繁殖に成功した。
 研究開始から13年目で初めて人工飼育下の繁殖に成功し、研究4年目の高橋徹・魚類飼育課係長は、「今まで出来ていなかったので、成功して嬉しい」と喜んでいる。
 同館では、10月30日(土)から、「守りたい北海道の自然」コーナーのキタサンショウウオ水槽内で、繁殖に成功した9個体のうち2個体を展示する。(写真提供:おたる水族館)