新病院実施設計1億2,000万円 市が予算計上


 小樽市は、2月23日(水)に開会する小樽市議会第1回定例会に、株式会社久米設計札幌支社(札幌市中央区)に随意契約で発注する新病院の実施設計業務委託料1億2,000万円を計上する。
 市の新病院計画は、23科・388床で総額139億9,200万円(建設工事89億4,6000万円・1平米29万9,700円・延床面積29,850平米)。国の医療施設耐震化臨時特例交付金(8億219万9,000円)を導入するため、2012(平成24)年度7月に予定していた建設工事発注・着工時期を、2011(平成23)年度末までに前倒しする。
 このため、実施設計業務を2011(平成23)年度中に終わらせる必要があり、山田勝麿市長は、基本設計業務を実施した久米設計と随意契約することを明らかにしていた。
 山田市長は、就任当時から新病院建設を公約に掲げ、この12年間で基本設計までしか進めることしか出来なかった。首長や議会の議員の改選期前は、義務的経費を中心とする骨格予算を計上することが筋とされているが、医師会の「安価でコンパクト」の提言を無視して任期切れ直前に、強引に実施設計予算を計上する。
 4月に控える市長選では、現在、中松義治・元商工会議所専務理事(64)が現行計画のまま推進、佐藤静雄元衆議院議員(69)が実施設計を中止し市立病院民間譲渡、森井秀明元市議会議員(38)が計画を見直し再協議の方針を示しており、新病院問題が市長選の重要な争点となり始めている。住民も新病院の行方には関心を示しており、選挙結果が注目されることになる。
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