「小樽市立病院経営改革評価委員会」開催


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 総務省の公立改革ガイドラインの規定に従って設置されている「小樽市立病院経営改革評価委員会」(伊藤一委員長)の2011(平成23)年度・第一回会合が、8月17日(水)18:30から市立小樽病院6階講堂で開かれた。
 同委員会には、小樽市立病院改革プラン(2009年度〜2013年度)の実施状況の点検・評価・公表と積極的な情報開示が求められており、この日の会議も一般公開の下で行われた。傍聴席には、小樽市医師会・津田哲哉会長や理事たちと成田祐樹市議らが顔を見せ、会議の行方を見守った。
 病院改革プラン実施状況をおおむね年1回以上点検・評価を行うこととされていることから、昨年度に続き、今年度の第一回の会議となった。
 委員は、小樽商科大学商学部・伊藤一教授、北海道大学大学院医学研究科・中村利仁助教、札幌医科大学・白崎賢治理事、中村記念病院・中村博彦理事長、小樽商工会議所・斎田義孝副会頭、小樽市医師会・大庭久貴理事、小樽消費者協会・本前みさ子会長の7名。小樽市医師会の理事交代に伴い、高村一郎委員から大庭委員に代わった。斎田委員は欠席した。
 冒頭、並木昭義病院局長は「市立病院の施設の老朽化と2つに分かれていることで、経営状態が厳しい。局長に就任以来、これらの問題を改革すべく取り組んできた。ある程度の成果は出ているが、まだまだ不十分で、これから職員一丸となって経営改善に努めたい。平成22年度への客観的なご意見を頂き、ご提言などを平成23年度中にも活かしていきたい」と挨拶。
 市病院局から、「小樽市立病院改革プランの平成22年度の進捗状況の公表(平成23年6月30日)」などの資料が配布され、これらを基に、各委員から病院局に疑問点が投げかけられた。
 「小樽病院(樽病)の収支悪化に大きな懸念がある。医療センターが頑張っているのに、何故なのか。医者が足りないだけではない。人件費比率など他の要因が働いているのではないか」
 「医師が5名確保できなかったなら、人件費はマイナスにならなければならないのに、人件費が増えていることへの説明が一切なされていないことは、非常に大きな問題点だ。また、人件費は、他市の病院と対比して小樽はワースト3位だ。何故、人件費比率が高いのかを分析する必要がある」
 「医業外収入の他会計から持ってきて赤字を埋めて黒字にしたという構図なので、市議会で議論していくべきだ。他会計の何処から持ってきたのか、市民に説明していただきたい。昨年の評価委の提言を本年度の残りの期間でも実施してもらうことが大事だ」
 これらの指摘に対し、病院局・小山秀昭経営管理部長は「次回までに追加資料を作成して配布する」とした。
 第二回の会議を8月29日(月)として、第三回の会議で報告書をまとめることとして、本年度の初会議を20:00に終えた。
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 「小樽市立病院改革プラン」の平成22年度の進捗状況の公表(平成23年6月30日)