市税滞納額41億円 市議会決算特別委で明らかに


kessan1.jpg 小樽市議会の決算特別委員会(佐々木茂委員長)が、10月3日(月)から始まった。
 同委員会には、第3回定例会で継続審査となった平成22年度の各会計の決算議案17件が負託されている。
 初日は総括質疑で、この冒頭、初登庁となった貞村英之副市長が、「今朝8時50分に市長から辞令を頂いた。よろしくお願いします」と挨拶した。
 この後、各会派の委員は、当初予算と決算の差、貸付金、市税収入、職員の療養者・休職者、若年者の就職支援、病院事業の繰入金などについて質疑を行った。
 小貫元委員(共産党)は、「不用額が生じているが、その分、市民サービスが出来る財力があるということ。ふれあいパスを100円にするとか、子供の医療費の問題とか、色々ある要望に応えるべき」と指摘した。
 濱本進委員(自民党)は、「30億円を越える滞納繰越金があるが、一般会計の財政構造は豊かではないので、出来るだけ回収されるよう努力してもらいたい」と質問。中松義治市長は、「滞納世帯には出来るだけ多くもらえるようにしたい」と答えた。
 秋元智憲委員(公明党)は、「35歳以下の若者の政策がないと思う。若者の声を受入れることが必要で、ある施設で出来ることをやっていくべき」と質問。中松市長は、「若者の雇用は真剣に取り組んでいかねばならない。職場訓練を含めて取り組んでいきたい」と答えた。
kessan2.JPG 安斎哲也委員(一新小樽)は、「他会計や基金から50億円の借入がある一般会計が病院会計に27億円も繰入れている。借入は市民の負担を先延ばし、繰入は税金を投げ入れているだけ、このような決算は市民の納得が得られないし、認められない。10月の広報で病院会計について解説しているが、市民の税金による財政支援と不良債務解消分の説明をすべきだ」と指摘。小樽市病院局は、「スペースがなく基本的な繰入だけの説明にし、ほかの繰入については表で解説するようにした。今後、ホームページなどで市民に説明する」と述べた。
 市税滞納分についての質問に対し、市は、「平成20年度は36億円7,100万円、平成21年度は39億円1,100万円、平成22年度は40億9,500万円となっている。大きいものは固定資産税で、平成20年度は25億9,900万円で全体の70.8%、平成21年度は28億400万円で71.7%、平成22年度は29億8,400万円で72.9%となる」と明らかにした。
 また、貞村氏は、市の22年度決算について、「基礎的財政収支が30億円の黒字で公債費がなければ良い決算。一概に良いとは言えないがバランスは取れている」と答えた。
 決算特別委は、6日(木)まで開かれる。