北海道薬科大学が小樽から移転 札幌の北海道工業大に統合


 市内桂岡町の高台にあり、薬剤師養成の薬学部だけの単科大学として知られている北海道薬科大学(桂岡町7・渡辺泰裕学長)が、2015(平成27)年4月に、同じ系列の北海道工業大学(札幌市手稲区・苫米地司学長)と統合し、小樽から移転することが、6月12日(火)に正式発表された。
 これを受け、同大のHPでは、「本学は平成27年4月を目途に北海道工業大学のある前田キャンパス(札幌市手稲区)に拠点を移すことになりました」と概要をアップした。
 北海道薬科大学は、高校から大学まで6校を有する学校法人北海道尚志学園の系列校で、昭和49年に開学し、約6,000人の卒業生を薬剤師として各地に送り出している。
 市内の桂岡、銭函地区には、同大学の学生や職員が多数居住しており、移転後には同地区の商業にも影響が及び地盤沈下は避けられないと見られる。
 小樽では、小樽短期大学が2008年に閉校しており、相次ぐ教育機関の閉校・移転で、関係者には焦りが広がっている。小樽市の中松市長は、移転の再考を同学園に求めているが、効果は期待できない状況だ。
 13万人の人口割れを、6月9日に記録した小樽市の今後の人口動態に、同大の札幌移転が与える影響も大きいと見られ、斜陽都市小樽は、さらなる縮小傾向が進むことになる。
 学校法人北海道尚志学園
 北海道薬科大学
 キャンパスの拠点を前田キャンパスに移します