キノコ80種類の展示と鑑定会 市総合博物館


1006kinoko1.jpg 今が旬のキノコの季節に合わせ、「キノコと秋の自然展」が、10月6日(日)9:30から、小樽市総合博物館(手宮1)本館2階研修室で開かれた。80種類近くのキノコの展示鑑定に、多くのキノコファンが足を運んでいた。主催は、小樽市総合博物館・小樽市保健所。
 同展示会に協力する小樽キノコの会の会員が、10月4日(金)と5日(土)に、天狗山おこばち山荘付近やなえぼ公園(幸1)などで、キノコを採集・判別して名札をつけ展示。「食適」「食不適」「有毒」「有毒不明」と書き添えた。
1006kinoko2.jpg 同会は、現在会員が80名ほどで、6月から10月まで月1回の例会を天狗山おこばち山荘で開き、キノコに関する勉強会を行い、春と秋には、採集したキノコを鍋で味わっている。6日は、5名のボランティアが、会場に訪れた市民に対応していた。
 展示会はこの季節の恒例行事で、キノコ博士の北海道大学教授・五十嵐恒夫氏による鑑定会も開かれ、人気を集めている。近くの山で採ったキノコが、食べられるかどうか鑑定してもらおうと、開館前からキノコを持参して待つ人もいた。毎年20~30名が鑑定に訪れている。
 順番待ちで鑑定してもらった市内の男性は、「6種類のキノコを近くで採取し、鑑定してもらった。1006kinoko3.jpg食適が3つ、食不適が3つ、不明が1つだった。図鑑や本の写真を見ても分らないものが多く、専門家に見てもらいたいと来てみた。以前、ホテイシメジをお酒と一緒に食べて中毒症状を起こしたことがある。食べ合わせで中毒になることもある」と話し、会場のキノコを熱心に見て回っていた。
 同館山本亜生学芸員は、「昨年は、この時期に一斉にキノコが生え、多くのキノコを採集したが、今年は、あまり豊作ではないようだ。しかし、他の地方で豊作なところもある。比較的、採集したきのこは、形が綺麗なものが多かった。市内には数百種類のキノコが自生している。毎年名前が分らないキノコもある。今日中に持ち込まれたキノコと別の種類のキノコは随時展示している」と話した。1006kinoko4.jpg
 展示されたキノコの中で、黒くて大きなキノコ「オニイグチモドキ」は、食適と書かれ、外見はグロテスクだか形が良いまま採取され、注目を集めた。また、冬虫夏草属の蜂からキノコがはえる「ハチタケ」も興味深い。この季節に良く食べるラクヨウの正式名称は「ハナイグチ」とあり、毎年ポスターになる「ベニテングダケ」は、色も鮮やかなキノコだが、有毒と書かれていた。
 先週手宮緑化植物園で見つけたキノコの写真を持参した人に、五十嵐教授は、「キノコを見つけたら、根の部分を丁寧に掘って球根を見てみる。”ガンタケ”と思われるが、キノコを全体的に見て重要な部分を見つけるようにする」と話した。
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