小樽商科大学新学長 和田健夫副学長を選出

 小樽商科大学(緑3)では、山本眞樹夫学長の来年3月での任期満了に伴い、11月13日(水)、学長予定者を選出する投票を行い、引き続き開いた学長選考会議で、和田健夫副学長を次期学長予定者に選出した。
 同大では、10月16日(水)に学長候補予定者推薦投票を行い、17日(木)、学長選考規程により、和田健夫氏を学長候補予定者として選出した。
 11月13日(水)に、学長候補者名簿から学長予定者を選出する投票を行った。投票有資格者201名、投票総数139票、投票有資格者過半数101票、投票率69.15%。和田健夫氏130票、無効票9票となった。同日に、学長選考会議を開催し、投票有資格者(201名)の過半数以上の票(130票)を得た和田氏を、学長予定者として決定した。次期学長の任期は、平成26年4月1日から平成30年3月31日までの4年間。
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 和田健夫(わだ たてお)氏は、昭和25年1月生まれの63歳。高知県出身。金沢大学大学院法文学部卒業。同研究科修士課程修了。北海道大学大学院法学研究科博士後期課程単位修得退学。昭和55年4月に同大学商学部講師となり、平成13年4月より同大学副学長に就任。平成20年4月、理事(総務・財務担当副学長)兼附属図書館長兼大学院商学研究科長となり、現在に至る。
 11月14日(木)、同大学事務棟2階第2会議室で、次期小樽商科大学学長予定者・和田氏の記者会見が開かれた。
 和田氏は「地域に根ざし存続する社会科学系の大学として、北海道経済の発展に資する人材の育成を中心に据えた大学の方向へ、大学の進むべき柱として、高度な教員の研究を支え、それを通じて社会貢献を行う大学にしていきたい。これが、今までの本学の方向でもあり、さらに一層強化していきたい。
 具体的には、国立大学では、それぞれの機能や特色を出し運営し、国民に何をしているか説明できなければならない。それに向けて大学が改革を行っている。平成28年から始まる第3期中期計画において、大学の特徴を一層強化する。
otarusyoudaigakutyou.jpg 1つは、カリキュラムや教員組織の改革で、グローバル化や地域の発展に資する教育改革を進める。2つ目は、教育方法を、実学を中心としたアクティブ・ラーニング(学生の能動性)の手法を取り入れた、学生が自ら自主的に学習する意欲や力を育む。特にICT(情報通信技術)などを取り入れ、他の大学より一歩進んで、他の大学の模範となるような大学にする。3つ目は、本学は地(知)の拠点整備事業に採択され、地域の中核として教育研究を果たしている大学への財政的な支援をして機能の強化を図る事業(大学COCの事業)で、その推進(5年間)を進めたい。
 同時に、教育は各分野の研究を支える教員の高度な質が必要となり、教育環境を整備する。本学は小さな大学で、教員、職員、学生の距離が非常に近いことも特徴で、これを維持し、教職員学生がともに活力ある大学にしていきたい」と述べた。
 質疑応答で、任期4年間でのターニングポイントとなるものは、「教育方法の改革で、実学を中心としたアクティブ・ラーニング教育を北海道に広めたい。社会科学系の大学で中心となるような活動を行いたい。」
 また、国立大学の改革が進む中、同大学としての生き残り策は、「北海道の経済を支える人材育成で、現在の大学が進めていることでもある。」
 飲酒事故に関しては、「飲酒問題は危険がはらんでいるということが身に身に沁みて分かった。飲酒の指導を行ってきたにもかかわらず、事故が起こってしまった。一番大切な学生の意識を変えていくことを指導し、努力していきたい」と述べた。
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