もめる議員定数削減! 市議会特別委開く


 小樽市の急速に進む人口減に対応して、市議会議員の定数削減を審議する小樽市議会の「議員定数に関する特別委員会」(山田雅俊委員長)が、5月9日(金)の第1回目に続き、第2回目が6月6日(金)13:00から、市役所(花園2)別館第2委員会室で開かれた。
 4月21日に議員定数削減を審議した平成26年第1回臨時会では、議案第1号及び第2号(小樽市議会議員定数条例の一部を改正する条例案)の3人減(自・公・民)か、7人減(一新小樽)か、現状維持(共産)かが問われたが、何も決められないまま閉会となっていた。後日開かれた理事会で特別委員会の日程を決め、 5月9日(金)に続き、第2回目は6月6日(金)となっていた。
0606council.jpg 自公民の与党が3減案、一新小樽が7減案をそれぞれ議員提案したため、審議は提案者と質問者が議員同士で行うため、市長らの理事者は、審議の行方をただ見守るだけの高みの見物状態となっている。
 審議では、7人減を提案する一新小樽に対して、インターネットや携帯の普及と議員削減とはどう繋がるか、納得のゆく回答を強く求められた。
 一新小樽・成田祐樹議員は、インターネットなどの通信機器を利用して議員ひとりひとりの質を上げ、議員を減らして捻出した予算で、人口減少に歯止めをかける施策に使うべきだ。人口減少に合わせ、徐々に議員を減らすのではなく、ある程度の人数を一度に減らし、歯止めをかけ、状況を見ていく」と回答したが、パフォーマンスではないかと厳しい批判が続いた。
 公明党・秋元知憲議員は、「7人減では他に議員の理解は不可能で、来年の改選期まで間に合わないと思うし、納得できない。一番迷惑がかかるのは市民だ。あまりにも無責任」と強く反対した。
 成田議員は、「必ずしも7人減でなけらばならない訳でもなく、どこかで折り合いのつく数字がある。全会一致を目指したい」と述べ、与党案に歩み寄る姿勢をみせた。
 17:20に閉会し、次の同特別委員会は、6月26日(木)に開き、可決か否決か結論を出す予定。
 これまでの小樽市議会の議員定数は、2002(平成14)年度に36だった議席を4減、さらに、2006(平成18 )年度に32を4減して、現在の28となっている。審議は、議員自らの首がかかっていることもあり、いつももめるのが常態となっており、結局、賛成多数での決着となっている。2010年(平成22)には、4減すべきとの市民陳情が出されたが、与党と共産党の反対で、不採択とされ、定数削減がなされなかった。
 この間にも、市の人口は急激に激減しており、市民の間からは、定数削減を求める声は依然として強く、前回の削減を逃げ切った議員が、今回も逃げ切りを図るとすれば、有権者市民の大きな怒りを買うことになろう。
 来年4月の統一地方選まで、残りあと10ヶ月しかない。定数削減に対する各議員の姿勢が、今こそ厳しく問われている時はない。市民は、6月市議会の動向を注視する必要がある。
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