人物や動物をモチーフに アフリカンなアート展


0729jenaguruart1.jpg 小樽出身の高橋朋子さんが代表を務めるアフリカジンバブエの「ジャナグルアートセンター」が主催する、ユニークな雑貨や伝統工芸品を集めた「アフリカンアート展」が、7月29日(火)から8月1日(土)まで、小樽スペースアルト(稲穂2)で始まった。
 小樽では、4月8日に続き、今年2回目の開催。アフリカ雑貨が映える店内には、ウガンダ・ケニア・ジンバブエの工芸家による、天然素材を活かした、アフリカに生息する動物や暮らし、人物をモチーフにしたオブジェや絵画、リサイクルアート作品など約600個を展示販売している。開催を楽しみにしていた市民らが立ち寄り、珍しい素材のバスケットや絵画、タペストリーやアクセサリーなどに見入っていた。
 中心となる商品は、伝統工芸のイプァの草を使用し、バリエーション豊かに丁寧に編んだバスケット(籠)や、木彫りのキリンやマスクが、アフリカンな雰囲気を醸し出している。
0729jenaguruart2.jpg 毎回注目の人気リサイクルアート作家・Mr.ブッカー(ジンバブエ在住)は、瓶の蓋の王冠を使って作るメタルシートや、伸ばしたスプレー缶を使って、カエル・カメレオン・キリン・トカゲなどのアフリカらしい動物に生まれ変わらせる天才。今回もクモやワニ、キリンなどのアフリカを代表する動物をリアルに制作した作品が楽しい。
 女性作家のメラニアさんは、タペストリーを出展。人物の顔を塗り、ステッチで形取り、アップリケや編んだモチーフで髪の毛を表現し、独特のヘアースタイルの女性を立体的に作り、イヤリングには、ボタンや鍵などを使いアイディアが光る。
 他にも、鏡のフレームにジンバブエの動物や水牛、人物を描いたものや、キリンの形をした木製のスプーン、天然石でできたブックスタンドとユニークな作品が並ぶ。
0729jenaguruart3.jpg 大草原で拾い集めた水牛の角からワニなどを象ったボタンや、羊毛をよって糸にし10色くらいの色に染め、「魚を運ぶ人」の絵を編み込んだタペストリーなど。素材探しから労力を使い、天然素材を材料に計り知れない工程に驚かされる。
 ジャナグルメンバーも使用するマタンバの木の実やかぼちゃから作る伝統楽器のホショ(マラカス)は、手に取って音を聞くこともできる。
 バスケットと同じ編み物で、水を運ぶ時に頭に乗せる必需品のハタ(丸い台)や水を運ぶハリなど、ジンバブエの生活必需品も展示販売している。
 アフリカの色彩や素材などからも楽しさが伝わり、めったにないアート展となっている。
 高橋さんは、「今回のツアーの感想も聞きたいし、ジンバブエの音楽だけでなく文化的な背景も見てもらい。是非、この機会に足を運んでもらいたい」と話した。
0729jenaguruart4.jpg 同展の収益金は、同アートセンター運営費や現在制作中の音楽ビデオプロジェクトの費用に充てられる。
 アフリカの音楽と踊りが躍動する平成26年度「ジャナグル日本ツアー」は、 5月31日(土)に福岡に到着し、全国約30ヶ所で縦断ツアーを展開。各地で感動を与え、小樽では杉の子保育園を皮切りに、市内の保育園や幼稚園・小学校に出向き交流を重ね、同メンバーは7月12日に帰国している。
 高橋さんは小樽に残り、同アート展や「ジャナグルの音楽ビデオを作ろうプロジェクト」の準備に追われている。同プロジェクトは、ジャナグルを紹介しようと、札幌在住の映像制作のプロが監督となり立ち上げた。
 制作するDVDには、今回の公演中に札幌市内のレンタルスペースやことにパトス、ウイングベイ小樽での公演の様子を撮影し、新千歳空港での帰国時のインタビューなどが盛り込まれている。馬の美しさを歌った躍動感のある「ホソ」を収録し、ジャナグルの子ども達の熱いリズムを感じさせるビデオを目指し制作中。
 現在、制作のための支援金を募集中で、1口5,000円と2口10,000円で、ジャナグルメンバーの自筆礼状や、12月完成予定のビデオと昨年制作したプロモーションビデオが贈られる。なお、2口については、ジャナグルリーダーのティチャフィラのCDやジンバブエの石の彫り物が追加される。
 支援金振込先 郵便振替 No.02730-8-78066 ジャナグル
 問合せ:080-4046-2884・メール 高橋朋子
     080-8915ー4780・メール 淺野由美子
 アフリカンアート展 7月29日(火)〜8月2日(土)10:00〜17:00(最終日15:00)
 小樽スペースアルト(稲穂2)
 ジャナグルHP
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