商大生の"マジプロ" 2014最終成果を発表


 小樽商科大学(緑3)学生が、小樽の活性化について本気で考えるプロジェクト(通称マジプロ)の2014年度の最終成果発表会が、12月13日(土)13:30から16:50まで小樽経済センター(稲穂2)7階大ホールで開かれた。
 11課題・11チーム60名が参加し、半年間取り組んだプロジェクトの成果を発表。市民や協力機関、大学関係者ら50名が出席した。
1213majipro1.jpg 今年度は、大学側や外部からのコメンテーターが会場前方に陣取り、活動の成果を厳しい視点で聞き、改善すべき点などを助言し、今後の仕組みや課題などについて指摘した。
 11のプロジェクトを、地域資源の活用・メディアの活用・商大生と小樽・こどもの未来の4つのセッションに分け、各セッション発表後に、コメンテーターが意見を述べた。
 メディアの活用セッションでは、着地型ツアーを企画実施する「ソーシャルメディアの活用」で、スノーキャンドル絵馬作り体験(1,000円)を1日10組を目標に開催するなど、小樽雪あかりの路にスポットをあてた。また、小樽市立病院のデジタルサイネージ(電子掲示板)を利用する「健康情報発信」では、高齢化が進む実情に合わせ、正しい車椅子の使い方やなぞなぞを配信し、患者の不安を軽減させるなどを提案。
 PR動画とポスターを製作する「小樽堺町通りの認知度向上」では、市民にもっと親しみやすい商店街となり、多くの観光客と市民が共に賑わう商店街を目指す。米国人歌手ファレル・ウイリアムスの「ご当地HAPPY動画」のブームに合わせ、「HAPPY OTARU SAKAIMATI DORI」を製作した。
 職人の真剣な姿やノスタルジックな風景を目玉として外国人も出演してもらい、9月23日からYouTubeで配信中。2ヶ月以内に1万回を目標としたが、3ヶ月近く経った現在も4,800回と目標を達成できなかった。その原因を調査し、動画を基にさらに魅力を伝えようと話題性のあるポスターを製作した。
 このセッションについては、何をしたいのかが大切で、スノーキャンドル絵馬作りが、今の世代に合うか、小樽独特のイベントとなるのか指摘された。市立病院のデジタルサイネージは診察前の不安を和らげるとしているが、ホスピタルホール(設置場所)には、どんな人が集まるのか、病院へ来る人が欲しい情報とは何か、先生や関わるスタッフはどんな人達か紹介した方が良かったのではと厳しく指摘した。
1213majipro2.jpg 全プロジェクトの成果報告後、ゲストコメンテーター4名による全体討論・意見交換が行われた。その中で「地域活性化という言葉が何度も出てきたが、活性化の定義がぶれないよう意見を出し、中身を考え、自分たちが行うことにターゲットを厳しく、引いた目線でのアプローチがあるともっと良い成果が出たと思う」との意見もあった。
 ゲストコメンテーターでマジプロ第1期生だった商大OGは「当時、何をして良いのか分からず、人をまとめるのも大変だったが、マジプロを経験し、どんな時でも受身より攻めて仕事をしたり、自発的に仕事をするスタイルがあり、マジプロでの勉強を重ねたから、今の仕事のスタイルとなった」と話した。
 同大学商学部社会情報科・大津晶准教授は、「厳しい指摘が多く、学びがあった。沢山の評価をもらい、皆さんの意見を反映させていきたい。今後、この取り組みを拡大させたい」と話した。
 会場には、同大学1年生の姿もあり、「地方出身の友達が、地元を活性化させるために聞きたいと誘われ、来年のために聞こうと参加した。様々なプロジェクトの活動の発表があり、厳しい意見も多く、勉強になった」と話した。
 マジプロとは、地域と大学の協働によって学生が主役となり、地域活性を狙いとして課題に取り組むプロジェクト。2008年から始まり、翌年から、地域連携キャリア開発として正課科目となり、今年で7期目(正規開講6年目)。より地域に根ざした取り組みとなるよう様々なテーマを掲げ活動している。
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