絵画をバックに読み聞かせとダンス 親子で鑑賞

 市立小樽美術館(色内1)2階企画展示室で開催中の「美術のなかの”生きものたち”」の関連事業「絵本とダンスのアニマルワールド」が、2月13日(土)15:00から16:00まで開かれ、親子連れをはじめ74名が訪れ、絵画を背景に、絵本の読み聞かせと創作ダンスを鑑賞した。
 北海道ゆかりの作家21名の牛や犬、馬などの動物やペガサスなど想像上の動物などを描いた油彩・版画・彫刻・絵本の原画など42点を展示した企画展の会場を舞台に、読み聞かせとダンスが交互に上演され、初めての試みに観客は大きな拍手を贈った。
ehondance1.jpg 読み聞かせは、札幌大谷短期大学保育科の伊藤梨々香さんと小林萌々子さんが、あべ弘士「エゾオオカミ物語」と方軼羣(ふあんいーちゅん)の「しんせつなともだち」を、臨場感溢れる読み聞かせで、絵本の物語の世界へ誘う。
 個性溢れるダンスは、タヒチアンダンス教室「Hina Fetia」(天神2)代表・野口花代さんと生徒5名が、”命”をテーマにした創作ダンスを披露し、観衆をうっとりさせた。
 会場には、小さな子どもから高齢者まで、幅広い年代が集まり、絵画と絵本とダンスを一度に鑑賞でき、想像の世界を膨らませ楽しいひと時を過ごした。
 札幌と小樽に住む女性2人連れは、「後ろの席だったので、観づらい面もあったが、身近で音を感じ、手の動きも見え臨場感があった。小さなスペースで距離が近く迫力もあった。読み聞かせも良かった」。「読み聞かせもダンスも良かった。展示中の絵もライトアップされ映え、表現と融合し良かった。小さな子どもも体を動かし楽しんでいた」と満足した様子だった。
ehondance2.jpg 出演後、読み聞かせの伊藤さんは、「風邪をひいてしまったが、風邪をひいた声も良かったと聞き、ほっとした。今回の読み聞かせを体験して、間の取り方や話し方の抑揚など、どうすれば人に伝わるのか考え直す良い機会となった」と話し、小林さんは「めったに体験できない機会となり、いつもよりまわりを見ながら本を読むように努め、緊張した」と話した。
 ダンスを踊った 野口さんは、「お客さんから、感動して涙が止まらない。すごい表現力で心に刺さるものがあったと言われた。子ども達も静かで、微笑みかけると笑顔になってくれた。子ども達が良い顔をして観てくれ、それを見て感極まり、もっと伝えたいと思いながら踊らせてもらった。ひとりひとりが何かを感じてくれたと思う。一緒に出演した生徒さんもすごく緊張していたが、達成感に溢れていると思う。自分達へ伸びしろを与えてもらい嬉しい」と感動が続いていた。
 「美術のなかの”生きものたち”」は、4月17日(日)まで開催中。
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