グループ'96展 12名の多彩な作品に注目


 第20回グループ’96絵画・作品展が、3月2日(水)から6日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的・市民ギャラリーで開かれている。
group96-1.jpg グループ’96(本間城作会長)は、30代から70歳代までの男女12名がメンバー。油彩48点・水彩4点・ガラス絵7点・吹きガラス7点・文画15点・模型5点など、多彩な作品が会場に展示され、見応えのある作品展となっている。
 前回の19回目は、2014年の12月に実施したところ、悪天候に見舞われ、来場者数が減少。20回目は、真冬を避け3月に開催し、来場者数700名を目標にしている。
 絵を描くことが大好きで、25歳から描き続ける本間会長は、今の季節に合わせ、ニシンを網から外す作業風景を生き生きと描いた「ニシン外す かっちゃ達」や、埋め立て前の冬の小樽運河など5点を出展している。
 「皆さん、年々上達している。一生懸命に取り組み、成長した作品を観ていただきたい。天気も落ち着き、多くの来場者を期待している」と話した。
group96-2.jpg この度、初参加の高井かほるさんは、小樽在住の作家。高齢者を励ますことを目的に始めた文画(絵に文章を添えた作品)15点を出展。身近なものを題材に、高井さんの独自の切り口で見て感じたことを自由に表現している。
 頭を切られプライドを無くしたスーパーのアスパラや、弾けた栗の実を脱走に例えるなど、どれも面白く感性が光る作品ばかり。ユニークな文面と色鉛筆で描かれた温かい絵に、訪れた人は足を止めて見入っていた。
 文画を掲載した「ばあちゃんのスーパー ななめ歩き」を、この程出版し、施設などへ寄贈している。高井さんは「絵を習ったことはなく、友達に誘われ描いてみた。本来は小説家であるが、ちょっと寄り道したくなり楽しんでいる」と話した。
 赤岩在住の佐藤義弘さんは、SMサイズからF30までの油彩10点を出展した。小樽運河の秋や雪あかりの路、自宅から見える日の出の風景など、風景画を得意としている。
 印象派が好きと言う佐藤さんは、高知県北川村にある印象派の巨匠グロード・モネが睡蓮などの名作を描いたジヴェルニーに作った庭を再現しいる場所へ行き、ここで写生した「モネの庭」と「糸杉のある風景」の2点も出展し、来場者の注目を集めた。

 吹きガラスを始めて5年目になる間渕博昭さんは、脚付グラスで春夏秋冬を表現したものやランプなども出展し、均一な回転を心がけているという。
 この他、大畠譲さんのガラス絵や、大西薫さんの猫の優しい表情が印象的な作品など、レベルの高い作品がずらりと展示され、来場者を楽しませている。
 第20回グループ’96 2014絵画・作品展 3月2日(水)〜6日(日)10:00〜17:00
 市立小樽美術館(色内1)1階市民1・2・多目的ギャラリー 入場無料
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