森井市役所 幹部職員79人が異動 4/1


 小樽市役所(花園2・森井秀明市長)は、平成28年4月1日付の部長職7・次長職12・課長職60の計79人の異動を、3月28日(月)に発表した。
 福祉部長に日栄聡(56)、公営企業管理者(水道局長)に浅沼敦(58)の2人が部長職に昇任した。
 平成29年度に向けての組織改革を見込んで、担当副参事を配置し、効率的・効果的に業務を遂行するため、適材適所の人員配置や組織の見直しを行ったとした。
 上林猛副市長は、「異動規模は、大幅に入れ替わった昨年に比べて、小規模の異動」と述べた。
 昇任者は、部長職2人・次長職8人、課長職30人(医師を除く)で、新設課長ポストを増やした。
 幹部職の退職者は14人で、定年退職者が10人、そのうち部長職が2人。定年前の自主退職は4人(医師を除く)。
 また、4人の降任希望申出書を承認した。昨年6月の森井市長の人事後にも2人が降任している。降任希望が出ることは稀だが、森井市政下では、希望者が相次ぐ異例事態となっている。
 異動率は、部長職19人中7名で36.8%、次長職37人中12名で32.4%、課長職157人中60人で38.2%。
 内申に基づかずに昇任した者は1人。例年より発表が遅れた理由については、情報収集を小まめに行った結果で、係長以下の発表は、4月10日を予定。
 定年前の課長以上の自主退職者が4人出ているが、中でも、市役所中枢の秘書課に6年、広報広聴課に3年勤務し、山田・中松・森井の3市長に仕えていた広報広聴課の笹原馨課長(47)が、3月11日に退職届を提出し、31日に退職する人事が注目を集めている。
 笹原課長は、「市役所に勤めて22年。これまでずっと市職員としての在り方を常に模索し、努力してきたが、前から転職も考えており、年度末がちょうど良い機会だと思い、退職させてもらうことにした」と話す。
 教育委員会の青木良英副参事は、定年2年を残しての退職を選んだ。「私は通訳の仕事をしてみたいとかねてから思っていたが、通訳の資格も取れたので、ヨレヨレの定年になってからよりも、元気があり、余力の残っているうちに、通訳の仕事に専念したいと退職を決めた」と語る。
 財政部契約管財課の坪内正明課長は、「41年間の市役所勤めだった。59歳なので定年まであと1年あるが、まったく個人的な理由での退職だ。ヘルニアで体調不良のため、ここ半年は、腰を曲げて歩いており、昨年6月に異動したこともあり、もう良いかということで、決めた」と言う。
 選挙管理委員会の高谷研司事務局長は、「36年間勤め、定年まで2年ある58歳だが、脳卒中をやってから体調不良で、半身麻痺が出ており、これ以上、仕事が続けられないないので、退職することにした」と話す。
 定年を前に人生の大転換を図る4人の心には、それぞれ複雑な思いが込められているようだ。
 この他、今回の人事異動では、元総務部長だった迫俊哉教育部長が、生活環境部参事とされ、北しりべし廃棄物処理広域連合派遣の人事や、市長公約の建設部雪対策課長に、佐治好宏・雪対策課主査が充てられるなどとした森井人事に大きな注目が集まっている。
 人事異動
 人事異動概要
 傍若無人な人事異動 危急存亡の市役所(あんてつ通信)