保線の魂 ヨーイトサァノ!"搗き固め音頭"響く


1008tsukigatame1.jpg 小樽市総合博物館(手宮1)本館・中央ホーム特設会場で、10月14日の鉄道の日の関連事業として、保線搗き固め音頭の実演を、10月8日(土)・9日(日)の2日間、アイアンホース号の発車時刻に合わせて各日4回実施。アイアンホース号の乗客らが、かつての国鉄時代の保線作業の光景を楽しんだ。
 実演したのは、小樽保線区OB会「保線搗き固め音頭保存会」(黒田隆会長)の現在12名の会員のうち、70歳から90歳までの8名によって再現された。
 国鉄時代の制帽と制服を身に付け、直足袋を履きゲートルを巻き、同保存会の揃いの袢纏姿で現れ、現役時代に思いを馳せながら元気な歌声を響かせ披露した。
1008tsukigatame2.jpg 保線搗き固め音頭は、保線作業が機械化する1955(昭和30)年頃まで、保線作業で歌われた労働歌で、レールの高さを合わせる作業中に、歩調を揃えるために歌われ、その地域で独自の歌が歌われていた。
 ここでは、北海道で歌われた5番までの音頭を、同会最年長の熊谷進さんが、艶のある声を響かせ、他の4名は線路上で、6kgもあるビーター(つるはし状の鉄製の道具)を振りかざし、下音頭となる同じ歌詞を続いて歌い、タイミングを合わせた。
 「我等の鉄道 ヨーイトサァノ 雨風氷に ヨーイトコラセ 雪にも打込め ヨーイトサァノ 保線の魂 ヨーイトサァノ」の独特の歌に合わせ、4名はビーターを何度も振りかざし、アイアンホースの乗客らは、その様子を撮影したり楽しんでいた。

 黒田会長は、「北海道の鉄道発祥の地で、搗き固め音頭を披露し、後世に長く継続させたい」と話した。
 また、同館2階研修室では、8日(土)〜10日(月・祝)9:30から16:00まで、鉄道模型公開運転会を実施している。
 保線搗き固め音頭の実演は、9日(日)も11:20・13:20・14:20・15:20の4回実施される予定。
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