除排雪は7社、原発廃炉要望 市長記者会見

 小樽市(森井秀明市長)は、11月4日(金)11:00から、市役所(花園2)2階市長応接室で、定例記者会見を開いた。
 今年度の除排雪体制についての報告と北海道電力泊原発停止中の3基の廃炉を求める要望書に関連した質問が相次いだ。
 今年の冬に備え、10月27日(木)に、7つの地域除雪業務及び中央埠頭基部雪処理場他の入札を終えた。
1104mayer.jpg 昨年度の担当業者から実績や課題を例年より多くのヒアリングを実施。持続可能な除雪体制を目指し、新たな企業に多く参加してもらいたいと、機会あるごとに話してきたが、今年度は、全体として新たな構成員が3社加わり、7つの共同企業体が結成された。
 入札の結果は、7つの地域除雪業務及び中央埠頭基部雪処理場他、すべて落札。7つの企業共同体で8つの業務を落札した。協誠・みかみ他5社JVが、北地域総合除雪業務と手宮地域総合除雪業務の2つのステーションの業務を担当することとなった。
 主な理由として、日本道路株式会社と鹿島道路の独占禁止法違反行為に係る指名停止措置によるものと、共同企業体に参加意向のある道路除雪登録業者が少なかったことなど、共同企業体編成に対して難しい点があり、新たな入札条件の検討を考える必要があるとした。
 貸出ダンプ制度は、市の除雪が狭くて入れないが通り抜けができる道路において、沿線の住民が積込み機械を用意し、市がダンプを無償で派遣し道路の排雪をして通行を確保する制度。
 造成した雪山や一般交通のない集合住宅の通路も対象としていたが、雪の混入などのため経費が増したこともあり、制度設計を見直した。貸出ダンプ実施前に利用団体が造成した雪山、集合住宅の通路を対象外とした。平成28年度貸出ダンプ制度について

 質疑応答で、どうして1つの共同体が2つのステーションを持つことになった理由を、「1つのJVの構成員が7社で組み、中心となる業者が減っている印象。ノウハウを持つ企業があるうちに、他の企業もしっかりと身につけ、参加する業者を増やしていくことが課題となる」と答えた。
 貸出ダンプの特例廃止については、「大きな課題を抱え、周辺の駐車場や民地からの雪が持ち込まれるなど致し方ない状況。制度改善には必要な措置で、2、3年かけても思いは変わらず、早い段階で導入した」と述べた。
 また、市長が、北海道電力泊原発停止中の3基の廃炉を求める要望書を、11月中に北電社長または副社長(検討中)に提出することを明らかにした。
 市長は、「公約にも掲げていることでもあり、原子力規制委員会の結論が出る前に行動すべき。これまでにも、役員に会った時にその都度話してきたが、改めて北電へ申し入れる」とした。
 「東日本大震災時おける福島原発の状況を目の当たりにして、それまで謳われていた安全面と事実が異なることがはっきりとし、2度と起こらないように原発の再稼動は考えられない。電力会社が廃炉に対してのノウハウを持っていないことも、強く感じている。LNG(液化天然ガス)の火力発電所や水力発電など、自然環境に似合ったエネルギーなど、泊原発に頼らない経営方法にシフトする時期に来ていることも伝えたい」と述べた。
 森井市長は、市長選前の共同記者会見で、当初は、原発に対する態度を曖昧にしており公約にも記載していなかったが、その後、記者の再度の質問を受け、ようやく原発反対の態度を表明した。
 今回、原発再稼動について、「福島では、4年経過した現在も、以前の生活ができない現状や、最終処分場や廃炉もどのように行われるか見えてこない中、原発の再稼働は容認するべきではない。泊原発の再稼動も当然反対だ」と述べた。
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