人命救助表彰!夜釣りで現場に遭遇

 小樽市消防本部は、7月18日(木)9:30から消防庁舎(花園2)4階消防長室で、人命救助を行った上川郡鷹栖町在住の会社員・千葉一博さん(39)に、土田和豊消防長から表彰状が贈られた。

 4月27日(土)21:00過ぎ頃から、南防波堤(築港2)で基部から100mほど離れた場所で夜釣りを始めた千葉さんは、28日(日)0:25頃に海に落ちる音を聞いた。大きな魚かと一瞬思ったが、ライトを照らし海を覗いてみると、男性が岸壁にしがみついているのが見えた。

 持っていた海水を汲み上げるロープ付きのバケツを投げ、そのロープ伝いに、自分が着ていたライフジャケットを渡した。バケツに捕まった状態の救助者に、「大丈夫」と声をかけながら、岸の方へひっぱっり移動させていたところへ救急隊が到着。同防波堤の基部から50mほどの地点にいた救助者を無事に保護。大事には至らなかった。

 千葉さんは、週末に釣りを楽しむため小樽には数回訪れていたが、これまで救助経験はなく、泳ぎは得意ではなかったという。突然の出来事に、的確な判断をして、ライフジャケットを救助者に届けた。

 4月の冷たい海水だったが、救助に役立ったロープ付きのバケツ伝いにライフジャケットを渡せたこと、着用していても流される恐れがあるため、救助者とロープで繋がっていたことが、早急の救助に繋がり、何よりも千葉さんの行動があってのことだった。

 土田消防長は、「4月で水温も低く深夜、的確に迅速な行動をとっていただき感謝している」と話し、千葉さんは、「釣りをする時は、救命胴衣をつけてもらいたい」と呼びかけた。

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