署名1,841筆提出 JR小樽駅跨線橋の景観残して!

 JR南小樽駅(住吉町10)バリアフリー化に伴う工事で、桜と跨線橋の景観を残そうと、チーム「小樽の放課後」を立ち上げた住吉町在住のシンガーソングライター花男(宮田雅斗)さんと梁川通りで店舗を営む平山秀朋さん・高橋龍市議会議員は、賛同する全国各地からの署名1,841筆を、9月17日(木)13:00から、小樽市役所(花園2)2階市長応接室で迫俊哉市長に手渡した。

 

 2006(平成18)年に施行のバリアフリー新法により、1日3,000人以上の利用がある旅客施設を対象に、2020(令和2)年までにバリアフリー化することになり、同駅もその対象となったため工事が行われているが、当初の工期より長くなり、エレベーターの供用開始が2022(令和4)年9月となる見込み。

 

 新しい跨線橋は来春使用開始となり、古い跨線橋は、来年の6、7月には壊し始める予定。

 

 花男さんは、「跨線橋を残すことが第1希望だったが、今回は取り壊した後の保存について提案したい。新しい跨線橋に古い跨線橋の写真を飾るフォトギャラリーを作りデータとして残し、窓の硝子を風鈴として、木材をベンチに再利用するなど、跨線橋の材料を使い残しながら未来につなげたい」と述べた。

 

 高橋さんも、「地元の人と景観を愛してくれている人と新しい時代をつくり、無くなってしまっても別の形で残したい」と要望した。

 

 迫市長は、「再利用は考えられるかもしれない。景観は近代的なイメージにはしないようにしている」と話した。

 

 跨線橋の撤去を止めることはできなかったが、花男さんらの活動を受け、新しい跨線橋の壁の色はクリーム色に、桁の色は茶色にするなど、古い跨線橋を再現した色合いに変更したという。

 

 雪が積もる同駅前で、街頭署名に立つなど地道な行動が、同駅の景観を少しでも残すことに繋がった。

 

 花男さんは、「南小樽駅だけではなく、古くから残る景色を1つでも安全に温かく残していけたらと思う。そのきっかけの1つに署名を含め想いが届くと嬉しい」と話した。

 

 ◎関連記事