愚Showの会とHiNA絵画展 市民ギャラリー

 市立小樽美術館(色内1)1階の市民発表の場・多目的ギャラリーと市民ギャラリー2で、2つの作品展が開かれている。

 

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、ほとんど使用されていない状況だった同館だが、久しぶりに人の往来が見られた。

 

 多目的ギャラリーでは、1963(昭和38)年生まれで、小樽工業高校卒業(工美展)の石塚勝さんと、小樽潮陵高校卒業(白潮会)の小林樹夫さん、小樽桜陽高校卒業(白蟻会)の福原幸喜さんの3名が、「愚showの会~37年目の同窓会」と題して油彩24点を展示。

 

 石塚さんと福原さんが手宮小学校で出会い、小林さんと福原さんが末広中学校で出会った。現在、小林さんだけが札幌在住。

 

 高校時代には、小林さんと福原さんがそれぞれの高校で美術部に所属し、製作活動に励んでいた。石塚さんも高校の美術講師の勧めで油彩を始め、楽画会などで作品を出展。

 

 福原さんは市展委員長を務め、中学校で美術を指導し、自らも製作活動に取り組み作品を発表している。

 

 3年前、小林さんは、34年ぶりにあることがきっかけで絵を再開。解体か保存かで注目が集まる第3倉庫やはしけ、小樽や函館の風景を描き、作品が出来たことで、今回の展示会となった。

 

 石塚さんは、裸婦や子どもなど人物画を得意とし、福原さんは、共和町の壮大な臨場感に溢れ景色「春風」や、未発表作品の倶知安町の芝桜の名所など風景を描いた作品を出展している。

 

 「会名の“愚show”からも分かるように、具象画であり、絵を描いていなくても、きっかけがあれば絵を描き発表もできる。デジタルでの発表の場が増えたが、あえて会場に来てアナログの世界で油彩の素材や質感を感じてもらい、還暦手前のおやじたちの冷めやらぬ思いを感じてほしい」と展示を解説した。

 

 愚showの会~37年目の同窓会
 2月17日(水)~21日(日)10:00~17:00(最終日16:00)
 市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリー・入場無料

 

 市民ギャラリー2でも、市内在住の油彩画家・HiNA(増山日向子)さんの初めての個展「HiNA絵画個展」が、19日(金)から21日(日)まで開かれている。

 

 会場のBGMには、北海製罐小樽工場のサイレンや蒸気時計の汽笛、カモメの鳴き声や小樽の自然の音などが流れている。 YouTubeでは、作品の裏側を発信していて、会場入口の画面には艀や北運河を描いている自身を紹介している。

 

 鳥の翼の実物と描いた翼「命の証」の展示には、来場者の注目が集まり、HiNAさんの独自の世界が見え隠れする個展となっている。

 

 HiNA絵画個展
 2月19日(金)~21日(日)10:00~17:00(最終日15:00)
 市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー2・入場無料

 

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