小樽図書館 図鑑第2巻「オタモイ遊園地」

 市立小樽図書館(花園5)では、市民らが情熱をかけたコレクションを紹介する、図書館の図鑑第2巻「小樽オタモイ遊園地」が7月31日(土)から始まった。

 

 今回のコレクターは、市内オタモイ在住の佃信雄さん。地元オタモイの、かつて賑わった遊園地について調査してまとめたパネルや、古書店やインターネットで見つけた当時の様子を知る手がかりとなる絵葉書、同遊園地のパンフレット。

 

 昔の絵葉書から、建物があった場所の今を撮影した写真と比較して、オタモイ遊園地について紹介している。

 

 遊園地の入口にあった歓迎門の絵葉書から、現在の駐車場横の道路上にあった今の様子の写真と並べ、大衆食堂の弁天食堂が、広場の左手の海岸に張り出すように建てられていて、現在の様子から当時を想像できる。

 

 遊園地の主な建物の弁天拝殿・演芸場・弁天食堂と、“幻のオタモイ遊園地”と呼ばれ、1952(昭和27)年に全焼した豪華料亭の龍宮閣を知る人が少なく、1937(昭和12)年小樽市主催の北海道大博覧会記念の吉田初三郎の絵葉書「月明りを誇るオタモイ龍宮」の満月がオタモイ海岸に沈む情景に魅せられ、小樽市役所い勤務していた1993(平成5)年に、しりべし昔話の冊子を作成するために調べたこともあり、コレクションが始まった。

 

 漫画ゴールデンカムイ5巻の中に出てくるオタモイ海岸を、実際の光景を撮影した写真で紹介している。

 

 同地に在住のため、これまでにこの場所に行った回数は数えきれないほどだったが、2006(平成18)年3月の土砂崩れにより、現在も立ち入り禁止となっている。

 

 佃さんは、「今は何も残っていないが、昔はこのような素晴らしい夢の里がオタモイにあったことを、ぜひ皆さんに見てほしい。そのために、昔の絵葉書と同じ位置で今の景色を撮影して展示している。ぜひご覧いただきたい」と、来館を呼び掛けた。

 

 同館の島田司書は、「今ではオタモイ海岸に立ち入ることもできないが、改めてオタモイ海岸の魅力の再発見になればと思う。熱心にコレクションされている方を、第3弾・第4弾と継続して紹介できれば」と話した。

 

 図書館の図鑑第2巻「小樽オタモイ遊園地」
 7月31日(土)〜8月26日(木) 月曜日休館
 市立小樽図書館1階階段〜2階ホール

 

 ◎市立小樽図書館(外部)

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