終戦から76年 小樽商大緑丘戦没者記念塔慰霊祭

 

 

 小樽商科大学(緑3・穴澤眞学長)では、終戦から76年を迎えた8月15日(日)正午、緑丘戦没者記念塔前で慰霊祭を挙行。

 

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐため、一般参列者の出席を控えるようHPに掲載。小樽市がまん延防止等重点措置地域に加わったこともあり、札幌市からの参拝者も少なく、穴澤学長をはじめ、学校関係者・遺族・卒業生など22名だけが出席し、黙とうを捧げひっそりと執り行われた。

 

 コロナ禍以前は100名弱の人々が集まったが、自粛ムードが高まり、グリーン&カンターレの校歌と若人逍遥の歌のアカペラも感染拡大防止の観点から中止となり、学生の参加もなかった。

 

 同記念塔は、旧小樽高等商業学校、小樽経済専門学校時代の卒業生や在学生が学徒出陣し、戦争で尊い命を落とした学生・教職員347柱の霊を慰めようと、1969(昭和44)年に建立された。

 

 塔の内部正面の銅板には、「戦の野に果つるとも 若き命 この丘にとどまりて 消ゆることなし 友よ 安らかに眠れ」と言葉が刻まれ、半世紀以上も慰霊祭が続けられている。

 

 穴澤学長は、「世界には紛争や迫害により8,000万人に及ぶ故郷を追われた人々がいるという厳然たる事実がある。人類の目標である平和はまだ訪れていない。

 

 私たちは、改めて平和の尊さを強く認識する必要がある。平和を維持することが私たちの使命であり、これからも世界平和に貢献する人材の育成に力を注ぎたいと思う。戦争の悲惨さと平和の尊さに思いを馳せ、故人を追悼したいと思う」と挨拶。

 

 緑丘会小樽支部の天野友嗣支部長は、「多くの諸先輩の尊い犠牲の上に、
今日の平和と繁栄が成り立っていることを、決して忘れてはならない。戦争の惨忍さ・悲惨さと平和への願いを後世に伝えることは、今を生きている私たちと現役の学生の方々の使命である」と述べた。

 

 遺族・緑丘会役員・学校関係者が塔内へ入り、菊の花を献花し、痛ましい悲劇を二度と繰り返さないよう平和を誓い、録音テープから流れる校歌を聴きながら、故人を偲んだ。

 

 ◎小樽商科大学HP(外部)

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