小樽市鳥獣被害対策事業実施隊員の任命を求める嘆願書提出

 狩猟団体「小樽ビーストハンティングクラブ」(25名・林下狐芳代表)は、4月15日(金)15:00から市役所(花園2)2階市長応接室で、小樽市鳥獣被害対策事業実施隊員の任命を求める嘆願書と66戸・101筆の農園等からの署名を、塩谷の海浜地区で農業を営む小泉氏が代表して小山秀昭副市長に手渡した。

 

 3月25日開催の2021(令和3)年度小樽市鳥獣被害対策協議会において、小樽市駆除隊員委嘱人数は、これまでの60人から35人に減少。

 

 十数年来の対象鳥獣捕獲員として従事してきた実施隊員の任命が除外されることとなり、長年猟友会小樽支部の会員として活動してきた同クラブ会員は、猟友会を退会し、4月1日(金)、新たに同クラブを立ち上げた。

 

 鳥獣被害防止特措法第2条第2項の規定にある、被害の定義を農業被害だけではなく、その他の生活環境に係る被害として、山林地区及び海浜地区の農園や家庭菜園、庭木等を持つ市民からも強い要望があり、使命を果たしたいという強い思いで結成。

 

 毎年、鹿の増加による食害が増え続ける中、市が駆除隊員を減数したことで、駆除数が減って、それに伴い食害が増加する結果となり、また、人出不足により専業農家のみに手厚く、個人農園や家庭菜園の庭木の食害などに対応しきれない結果が推測できると、会員の1人は不安を訴えた。

 

 1.狩猟団体小樽ビーストハンティングクラブによる駆除と実施隊員の任命、2.特措法被害の定義に基づく駆除の実施、3.特殊法基本指針に基づく実勢体制の整備—担い手の人材確保を嘆願事項に上げ、今後も、事業の目的である農林水産業等に係る被害及び住民の生命、身体又は財産に係る被害防止に向け捕獲推進と地域貢献に全力で使命を果たす実施隊員の任命を求める嘆願書を提出した。

 

 林下会長は、「一部保護地区に指定され、駆除の申請を出してから入るしかなく、毎年被害が増えている。農業だけを守るのではなく、住民被害のためにも、公正かつ公平に取り扱われるよう市長の任命を求める」と要望。

 

 小山副市長は、「重く受け止め、関係機関と連携し市長に報告。しっかりとやっていきたい」と述べた。

 

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