中村善善策ホール常設展「小川清 街を歩いて」 小樽美術館

 市立小樽美術館(色内1)1階中村善策記念ホールで、小樽を代表する画家・小川清と中村善策の同館所蔵16点を展示する絵画展が9月24日(土)から始まった。

 

 小樽出身の小川清(1934〜2017)は、小樽を拠点に市民なら誰もが知っている、懐かしく感じる小樽の街の風景を得意とし、月刊おたるに表紙絵427号分を提供。地域に根差した活動を続け、市民に慕われた代表的な画家。

 

 先輩だった中村には、直接教えを受けた最後の世代でもあり、一水会に作品を出しては?とアドバイスを受けたという。

 

 小川の小樽といえば、坂道や路地、古い屋根の続く眺望などをモチーフにしている。中村はグリーンを基調とし、一方、小川は茶色。2人の作品を対比してみるのも面白い。

 

 小川は、「モチーフ探しは歩くことが一番」と語り、小樽の作品には、地元市民だれもが見覚えのある風景が描かれ、思わず、「懐かしい」と言わずにはいられない。

 

 中村の作品と共に、それぞれの道や港・勝納川、ガードのある風景・稲穂湯全景・屋上からの風景、続いていく道の作品が展示され、どちらの作品からも小樽を愛し絵を描き続けたことが伺える。

 

 小澤資子学芸員は、「1月9日まで開催しているので、小樽在住の方はもちろん、観光客の方にも、小樽を代表する2人の作家の作品をご覧いただきたい」と話している。

 

 なお、市立小樽文学館(色内1)常設展示室では、10月1日(土)〜30日(日)に、「ふるさとの想い、手から手へ」月刊おたる700号の軌跡が開かれる。小川が表紙絵を手掛けた月刊おたる通巻700号に至るまでの歩みを紹介する。

 

 中村善策記念ホール常設展小川清 街を歩いて」

 9月24日(土)〜2023(令和5)年1月9日(月・祝)9:30〜17:00

 市立小樽美術館(色内1)1階中村善策記念ホール

 休館日:月曜日(10/10・1/9除く)・年末年始(12/29〜1/3)・9/27(火)・10/11(火)・12(水)・11/4(金)・24(木)

 観覧料:一般600円、市内高校生・70歳以上300円、中学生以下無料

 

 ◎小川清 街を歩いて(外部)