小樽美術館で臥龍社書展 それぞれの生き方を表現

 

 書道家の宇野静山氏が1940(昭和15)年に臥龍社を創設。1948(昭和23)年に、小樽を拠点に全道書道展を立ち上げ、隔年で臥龍社書展を実施。2010(平成22)年103歳で亡くなった。

 

 第29回目の今回は、11月30日(水)から12月4日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開催され、宇野静山氏2点と宇野渓雪氏1点の特別展示を含め、釈分25点を展示し、見事な書道作品に多くの人々が鑑賞に訪れている。

 

 釈分は、もともと仏教の経典などに書いている言葉を、分かりやすく易しい言葉で解説した文章のこと。

 

 同社の宇野雉洞代表は、「憑高眺遠(高いところから遠くの景色を望むという意味)」を作品にし、「それぞれが流派にとらわれることなく工夫して書いている。平凡な日常生活を送っていても、今日よりも明日は良い日を迎えたいと、精一杯生きようとしている。

 

 いろいろな人たちのそれぞれの気持ちを見事に作品に表現されている。ぜひ会場で見ていただきたい」と話した。

 

 静山氏に師事していた小樽在住の書道家・北川稲谷氏の「玉雪開花(雪の花が咲いた意味)」は、今の季節に合わせこの展示会のために書かれと言い、「古典を勉強し、それぞれの生き方で書き、作品に滲みでている」と話し、昨年11月に卆寿を記念し、同館で50点を出展した個展を開催。現在も精力的に活動している。

 

 臥龍社書展

 11月30日(水)〜12月4日(日)10:00〜17:00(最終日16:00)

 市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリー 入場無料

 

 ◎小樽市アーティストバンク〜臥龍社(外部)

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